みなさんは子連れで電車に乗ったときに子どもたちの言動に焦ったことはありませんか? 子どもは元気いっぱいが一番ですが、公共の場ではどうしても迷惑になってしまうことも。

ママスタジアムが2018年6月に実施した「ママと子どもの公共交通機関利用」調査では、子連れママたちは電車内で肩身の狭い思いをしていることが発覚。ママと子どもだけのおでかけで公共交通機関を利用する際に「周りにとても気を使う」と答えたママは約90%にも上っていました。

確かに子どもが大声をあげたり、走り回ったり、ベビーカーがうっとうしがられたりすると肩身の狭い思いをしますよね。こんなとき、どうすればいいのか、周囲に好かれるふるまい方のコツを、ICTアプリ「子育てシェア」を運営する株式会社AsMamaの、子育てに詳しい井上まきさんに教えていただきました。

電車内での周囲に好かれるふるまい方のコツ!

1.子どもがぐずったり泣いたりしたとき

井上まきさん(以下、井上)「乳児ならなおさら泣くのは当たり前のことですが、乗客の中には子育ての経験がなく、なかなか理解できない方がいらっしゃるのも事実。仕方がないことです。

そんなときは、ママがあまり切羽詰まった印象で泣き止ませようとするより、

『暑いね、初めての電車で驚いたかな、お腹空いたのかな、疲れちゃったけどあと少しで降りるからもう少し頑張ろうね、大丈夫だよ』などと声かけを。

お子さんの気持ちを推察した言葉を、周りの人にも少しだけ聞こえるような穏やかな声でお子さんにかけてあげるほうが、子どもの泣く理由が想像できない方の理解も得やすく、親子共に気持ちも落ち着くと思います」

2.子供が大きな声で騒いだり、動き回ったりしたとき

井上「突然、『ダメ!危ないでしょ!うるさい!静かにして!』という注意をしても、普段からその理由を聞かされていないお子さんは、なぜダメなのか理解できません。

声を荒げて注意するのではなく、まずはママ自身が落ち着いて、周囲への迷惑になることを穏やかに、丁寧にお子さんに話してください。伝える際は、人に迷惑をかけることがなぜいけないのか? それによって、お子さん自身が受ける危険、という順番が良いと思います。

周囲に対する気遣いのあるママなんだな、と周囲も理解し、空気も緩和されると思います。

また電車内で初めて注意するのではなく、電車や公共の場でのふるまい方を、家を出る前やホームでちゃんと伝えて、守ることを約束してから乗ることが大切です。

それがなく、電車で騒いだときに突然ママから注意されても、子どもは『お家と同じく楽しんでいるだけなのに、嬉しくてはしゃいでいるのに、なぜ注意されるの?』となってしまうのです。

『みんなが乗る電車だよ。静かに、落ち着いて乗ることがお約束できないと乗れないよ。大きな声で騒ぐと、周りの人がびっくりしちゃうし、迷惑になるから優しい言葉でお話しようね。動き回ると自分もケガをすることがあるし、周りの人にケガをさせてしまうこともあるから、ちゃんと座るか、つかまっていようね。』と、子どもにもわかるように事前にリスクを話せば理解します。

乗ってからは、さっきお約束をしたこと、覚えてるよね?と言うと、ちゃんと思い出してくれます」