3.子連れで荷物が多くて大変/ベビーカーがあるとき
井上「混雑している電車は極力避けることが大前提です。万が一の揺れで、ママやお子さん自身が危険であることはもちろん、周囲の方にもケガを負わせるリスクがあります。
その理解の上で、どうしても混雑した電車に乗ることが避けられない場合は、あらかじめベビーカーを畳んで抱っこひもなどでお子さんを抱いて乗ることと、優先エリア付近を選んで乗車することが大切です。周囲の方の顔を見て笑顔で会釈をしながら乗車すれば、周りも協力的にスペースを空けてくれる方も多く、お互いの気遣いが生まれます。
『ベビーカーだから優先されて当然!』という意識ではなく、ママもお子さんも周囲の方も、まずは安全第一を考えて行動すれば、肩身の狭い思いを感じることも避けられます」
周囲のよくない反応にはどう対処する?
ところで、やっぱり気になるのが、周囲の反応。子どもが泣く、騒ぐなどしたときにあからさまに嫌な顔をする他の乗客に対しては、どのような対応をするといいのでしょうか。
井上「先にもお話した通り、子どもといえど、公共の場所で迷惑をかけることがいけないこと、という意識は、日々話をして理解をさせることがとても大切です。
ママが『申し訳ありません』と、ただ周囲に謝るだけよりも、自分の子どもの行動で迷惑を感じている方への気遣いが感じられるような注意を、まずはお子さんにすること。
例えば、『大きな声を出したら、周りの人に迷惑になるのよ。みんな静かにしているでしょう?』など。その上で、嫌な顔をしている人に対してではなく、周囲全体に対して軽く会釈をする程度が良いと思います。
子どもの感情が理解できない人がいるのは当然、という気持ちは常に持っておき、周囲への気遣いをすることが大切です」
電車内は公共の場であることから、さまざまな人と乗り合わせます。どの人も子どもの無邪気な行動を受け入れてくれるわけではないことをよく理解すること。
そして事前に子どもと約束をすること。しっかりと準備をしていれば、いざというときも慌てずに行動ができますし、ママも安心して子どもと一緒に電車に乗ることができそうです。
【取材協力】株式会社AsMama(アズママ)
子どもの送迎や託児を近所の知人や顔見知り同士で頼り合うICTアプリ「子育てシェア」を運営。登録料・利用料は無料、1時間500円~謝礼ルールを設定。
<参照>PR TIMES「いまどきのママに実態を調査:ママリサ~いまどきママリサーチ~「ママと子どもの公共交通機関利用」調査」