数々の名著を復刊して参りました「芳林堂書店と、10冊 第3シーズン」第2弾にて、佐藤賢一さん著「双頭の鷲 上下」(新潮社)を復刊することになりました。

【復刊に至った経緯】
今回復刊する商品は佐藤賢一さんの『双頭の鷲 上下』になります。
直木賞受賞直前の作品であり、中世末期の百年戦争の前半(有名なジャンヌ・ダルク登場以前)の伝説的なフランスの武人を題材とした歴史小説として抜群の面白さがありながらも、話題になりにくかった本作品。文庫版の装丁も含めて紙でもっておくにふさわしい逸品とおもいますが、残念ながら長らく電子のみになってしまっているので、この機会にぜひ復刊させたいと思いました!
今回の選書も、皆様おなじみの甲冑を着る書店員である書泉グランデの大内学が行っております!
イングランドとの百年戦争で劣勢に立たされていたフランスに登場した実在の人物、ベルトラン・デュ・ゲクランの生涯を描いた本作。無骨で粗野ながら軍事の才能に恵まれた彼が、いかにして敵を撃破し、フランスの英雄へと登りつめていったのかその勇姿を是非ともご堪能ください。
また上巻のみの数量限定になりますが、サイン本販売も実施いたします。お早目のご予約をお待ちしております。
書泉オンラインもしくは芳林堂書店高田馬場店・書泉グランデ・書泉ブックタワーにて、2025年12月19日(金)より予約受付を開始。店頭発売日は2026年2月末を予定しております。
<この企画を起案した 書泉グランデ 大内さん コメント>
中世末期、百年戦争の前半(有名なジャンヌ・ダルク登場の以前)の伝説的なフランスの武人が題材。歴史小説として抜群の面白さです。時代背景的にも、高名なエドワード黒太子が前半のライバルとなり、仕えた主君は税金の父と呼ばれるシャルル五世賢明王。主人公デュ=ゲクラン本人の性格も、ルネサンスの傭兵隊長に近い合理的な側面を見せながら、中世の騎士道精神も残した過渡期特有の二面性を持ったもので、奇襲や野戦のような戦術を用いる臨機応変な戦術で勝利を収めながらも、名誉を重視してやたらと自らに制約をかける誓いを立てるなど、中世の騎士そのまま。彼は死亡するまでに、フランスの大部分をイングランドから奪い返した…その怪異な容貌から 「レンヌからディナンまでで一番おぞましい」などと罵られ作中ネグレクトを受けていたと解釈されているなど、現代的な視線が、この手の小説のわかりにくさ読みにくさを払しょくし、リーダビリティのたかさは秀逸。佐藤賢一独特の文体もクセになる。
<著者 佐藤賢一さん コメント>
Bertrand Du Guesclin─と、フランス語では綴ります。『双頭の鷲』の主人公の名前ですが、最初みたときは私自身「ベルトラン・デュ・ゲクラン」とは読めませんでした。まさに、聞いたこともない。逆に興味をかきたてられ、よくよく調べては、これは面白いぞと小説に書いた私でしたが、当時まだ三十歳、やはり若く、無謀だったとの誹りを免れえないことになりますか。なにしろ、ただでさえとっつきにくいとされる西洋史で、ほとんどの日本人が初耳というような人物を、好んで取り上げたのですから。
そこは渾身の一作─当座は自分でも驚いたほど読んでいただきましたが、その後も長く読み継がれるとまではいきませんでした。私のほうはといえば、あれから四半世紀になりますが、ずっと西洋歴史小説を書き続けています。読者も増えて、今なら『双頭の鷲』も受け入れられるのじゃないかと夢想たくましくしていたところ、かなえられたのが今回の復刊なのです。また読んでもらえる。もう嬉しいの一語です。
<新潮社 担当 青木大輔さん コメント>
佐藤さんとは世代が近いこともあり、デビュー直後から気になる作家でした。私自身、洋の東西を問わぬ歴史好きであることも、ぜひ担当したいと思った大きな理由です。先輩が編集した『双頭の鷲』は単行本ですぐに読み、ベルトラン・デュ・ゲクランという漢に痺れました。『双頭の鷲』文庫版を編集しながら、「仕事がこんなに楽しくていいのだろうか」と感じたことをよく覚えています。私の力不足により紙版が切れてしまっておりましたが、このたび、復刊のご提案を頂き、たいへんありがたく思っています。歴史好きの魂を揺さぶる、この長編を、ご堪能ください!
【商品情報】
『双頭の鷲 上下』(著者:佐藤賢一)
発売:新潮社
『双頭の鷲 上』
ISBN: 上巻 9784101125312
販売価格:上巻:1,650円(税込価格)※本体価格1,500円+150円(消費税)
判型:各A6判

『双頭の鷲 下』
ISBN:下巻 9784101125329
販売価格:下巻:1,705円(税込価格)※本体価格1,550円+155円(消費税)
判型:各A6判

あらすじ:
時は、中世。イングランドとの百年戦争で、劣勢に陥るフランスに登場したベルトラン・デュ・ゲクラン。このブルターニュ産の貧乏貴族、口を開けば乱暴粗野なことばかり。だが幼き日より、喧嘩が滅法強いベルトラン、見事な用兵で敵を撃破する。神は、武骨なその男に軍事の大才を与えたもうた!
■ 予約開始日:2025年12月19日(金)
書泉オンライン: https://shosen.tokyo/apps/note/?e-landing-page=doppeladler
1.上巻(サイン本):https://shosen.tokyo/?pid=189778349
2.上巻(通常本):https://shosen.tokyo/?pid=189682638
3.下巻:https://shosen.tokyo/?pid=189682636
芳林堂書店高田馬場店/書泉グランデ/書泉ブックタワー
■ 予約〆切日:2026年1月19日(月)
■ 店頭販売・商品お届け予定日:2026年2月末ごろを予定しております。
【会社概要】
株式会社新潮社
1896年(明治29年)創業。円本ブームに先立つ 1914年9月には新潮文庫を創刊。第1回配本としてトルストイ「人生論」、ギヨヲテ「若きヱルテルの悲み」、マルコ・ポーロ「マルコポーロ旅行記 上」、ダスタエーフスキイ「白痴 一」、イブセン「イブセン書簡集」、ツルゲーネフ「はつ戀」の6作品を四六半截判・六号活字一段組・定価25 銭で出版した。以来、国内外の良書を出版し続けています。
株式会社書泉
「書泉」「芳林堂書店」の2つの屋号の書店を展開。「鉄道」「アイドル」「プロレス」をはじめ「数学」「占い」など様々なジャンルの本・雑貨を深く扱っています。著書にまつわるイベントも多数実施。
書泉URL:https://www.shosen.co.jp/
<参考>「書泉と、10冊」企画概要と、これまでの販売実績数
昨今、さまざまなネットサービスで過去に出版され、探しても見つからない数々の本が法外な値段で取引されています。「欲しい人が払える分の値段を払う」ということは一見、今の世の中の「当たり前」に見えますが、私たちは「そうではない」と考えます。
ファンの方が熱望するあの名作、私たちも是非お勧めしたいあの名著を「適切な価格」でお届けすることに私たちは挑戦していきます。
そして、それは私たち“本屋”だけでは実現できません。
著者の方々、出版社のみなさま、ファンのみなさま、などご縁のある方と協力しながら、少しずつでもこの挑戦をカタチにしていけると信じています。
この企画を「書泉と、10冊」「芳林堂書店と、10冊」という名前にしました。
「書泉と、ご縁ある方で世に送り出す10冊」という願いを込めての企画タイトルです。
この企画で改めておススメしたい本を2023年8月よりお届けしています。
2024年8月までの、第1シーズンでは25の作品を再度世の中に送りだし、総計で2万冊以上を販売することができました。
「書泉と、10冊」 第1シーズン(2023年8月~2024年8月)

「芳林堂書店と、10冊」 第1シーズン(2023年9月~2024年8月)

この後も、この取り組みを一過性ものにせず「書泉と言えば、10冊だよね」「芳林堂書店といえば、10冊だよね」と言っていただけるようなレギュラー企画に育てていきたいと想いを新たに、2024年11月より始めた第2シーズンも、「書泉と、10冊」は無事に10冊を復刊してシーズンを終える事ができました。
「書泉と、10冊」 第2シーズン(2024年11月~2025年10月)

「芳林堂書店と、10冊」 第2シーズン

これにて「書泉と、10冊」「芳林堂書店と、10冊」第2シーズンも目標としておりました10冊(22作品)の復刊を行う事ができました。第2シーズンも総計で1万5千冊以上を販売することができました。
「中世への旅」シリーズの大ヒットから始まった復刊企画「書泉と、10冊」「芳林堂書店と、10冊」。この企画は、過去に出版された書籍で既に在庫がなく手に入りにくい名作を、株式会社書泉と出版社のみなさま、著者のみなさまに協力いただき重版・復刊してお届けして参りました。
この度、「書泉と、10冊」「芳林堂ただき書店と、10冊」は無事に第2シーズンを終える事ができ、新たに第3シーズンへと突入します。これからも引き続き株式会社書泉では、埋もれてしまった沢山の名著を皆様の下へ届けさせていただきます。
企画にご賛同いただける出版社・著者のみなさまからのお声かけをお待ちしております。

<掲載記事リンク>
『堕天使拷問刑』『抹殺ゴスゴッズ』の著者、飛鳥部勝則最新作『フィフス2 密室愛』を(株)書泉が「芳林堂書店と、10冊 第2シーズン」第8弾として同人誌で出版します!予約は10月18日(土)からスタート!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000007387.000016756.html
「書泉と、10冊」「芳林堂書店と、10冊」の復刊企画でお馴染みの(株)書泉から、新たな復刊企画「Re文庫」スタート!記念すべき第1弾は『Aクラス麻雀』(双葉社)を復刊。予約は9月19日(金)から開始!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000007220.000016756.html
「芳林堂書店と、10冊」に、SF・ライトノベル史に燦然と輝くあの文庫が電撃参戦!うえお久光さん『紫色のクオリア』を堂々復刊。書き下ろし特典付きも同時販売!予約受付は6月10日(火)より開始!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000006710.000016756.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000006710.000016756.html
2年で40作品を復刊。合計6.5万冊以上を再び読者のもとへ!復刊企画「書泉と、10冊」「芳林堂書店と、10冊」は、まだまだ続きます。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000006730.000016756.html
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