動きのパターンは以前のモデルと同じく、いくつかの動きのパターンを繰り返すランダムウォーク型。部屋の形状をマッピングするといったロボット掃除機のトレンド機能はありません。

しかし、椅子の下などにも器用に入り込み、くまなく丁寧にお掃除しています。この日はLDKの1フロアで可動させましたが、100分フルに動きっぱなしでした。

やはり、カメラやセンサー部屋の形状をマッピングする。という、高級ロボット掃除機と比べると掃除の効率性という面では一歩及ばず、同じ場所を何度も通ることもあります。

しかし、そのおかげで一度通っただけでは取り逃したゴミも、2度3度と繰り返し往復することで、いつの間にか回収されています。

黙々としつこいまでに掃除し続ける姿勢に「頑張っているね〜」という不思議な愛着が湧く仕事っぷりです。

壁や障害物にぶつかると、念入りにグイグイと壁や障害物に沿って動く様子も確認できました。毛足の長いブラシで壁際や椅子の足まわりもスッキリとゴミを掻き出してくれますよ。

「eufy RoboVac 11S」の最も大きな進化ポイントは静音性です!

今回可動させて驚いたのが、その静音性です。以前のモデルも静かめでしたが、「eufy RoboVac 11S」はさらに上を行く静かさ。ガーというモーターの駆動音がかなり低減されていて、若干の排気音が聞こえるくらい。 掃除中でも普通に会話ができますし、テレビを付けても音がちゃんと聞こえます。

ワンちゃんだって、怖がることなく掃除の様子をチラ見。この静音性なら、集合住宅でも夜中に掃除できてしまうレベルかもしれません。

カーペットの上などで吸引力が増すという新機能は……。今回の検証ではあまり体感できませんでした。今回は毛足の短いカーペットだったので、吸引力が変わらなかったのかもしれませんし、そもそも静音さゆえに吸引力の違いがわからなかったのかもしれません。

季節が変わり、冬用の毛足の長いカーペットになったら、改めてその実力を試してみようと思います。

ただ、夏用のカーペットのように薄くてズレやすいものだと、進入角度によってはカーペットの隙間にブラシが入り込み、カーペットめくれ上がってしまってロボットが障害物だと認識。乗り上げることなくUターンしてしまうこともありました。

ただしこれはロボット掃除機全体のあるあるなので、この機種に限ったことではありません。こうした薄いカーペットでは、カーペット用の吸着テープをぐるっと一周貼ればめくれ上がらずに、スムーズにお掃除してくれます。ロボット掃除機を迎えるにはこうした環境づくりも大事です。

お掃除が終わったゴミがこちら。昨夜手動で一回り掃除機をかけたばかりとのことですが、さすがに100分も念入りに掃除していると、いろいろな所からゴミをかき集めてきます。ホコリ、犬の抜け毛、髪の毛など、結構な量のゴミが取れていました。

掃除した翌朝でこれなので、毎日出かける前にロボット掃除機のスイッチをオンにするだけで、十分リビングはキレイさを保てるのではないでしょうか。

■主婦の声
とにかく静かになっててびっくりしました! 以前のモデルを使ったときも「ロボット掃除機って思っていたよりも静かだな」って思ったのですが、今回の静かさは本当に驚いています。

犬も騒音や掃除機の高い音は苦手なのですが、このロボット掃除機はあまり怖くないみたいで、興味津々に近づいていました。動きがゆっくりなのと、音が静かなのがやっぱりいいのでしょうか。これなら、昼間家を開けるときにロボットに掃除してもらっても、犬を怖がらせることなくお掃除できていいですね。

「静音性」って環境によってはすごく重視される要素ですよね。そうした視点では、この「eufy RoboVac 11S」はとっても魅力的な1台。 稼働時間は長いものの、とにかく静かに黙々と人の手を上回る一生懸命さで働いてくれます。

24,800円というエントリーモデルながら、この機種ならではの利点が光る1台として。毎日積もるホコリやペットの抜け毛対策として有効なのではないでしょうか。

ガジェット、PC、家電を中心にフリーライターとして活動中。ウレぴあ総研をはじめ、ハピママ*、ギズモード・ジャパン、コタク・ジャパンなどのWebメディア。雑誌・ムックなどの紙媒体などでも幅広く執筆。趣味は「農業」、ライター仲間からは「兼業ライター」と言われることも。