「家族する時間」をつくるのは難しい?マメ先生流“プチバカンス”のススメ

――マメ先生は本の中で繰り返し「家族する時間」の大切さについても述べておられます。日々のルーティンだけで毎日が飛ぶように過ぎてゆき、やることも山積みななかで「家族する時間」をつくるのは難しいかも、と感じることもあるのですが。

マメ先生:子どもがいる生活は、子どもを中心に動く生活になります。夫婦だけの頃のように、自由に時間は使いにくくなりますね。保育園や幼稚園の送り迎え、子どもの食事や寝かしつけ等々、大変なことも多くあります。

だからママだけでなく、パパも仕事のやりくりをしながら、家族の生活に積極的にかかわることが求められます。

「家族する時間」といっても、まずはこうした日常の共同作業の時間が大切です。

さらに週末などの過ごし方も、共同の時間の積み重ねといえるでしょう。公園に行ったりなど、夫婦だけの時とは異なった、子どもと一緒に楽しむライフスタイルへと転換してみてはどうでしょうか。

子どもと一緒のライフスタイルにも、また違ったおもしろさがあるように思います。二人だけの時にはしなかった海や川、バーベキュー、キャンプ、子どもの友達家族との旅行など、結構アウトドアだったり。うまく乗れると意外と楽しいものです。

子どもがいるからこそできる世界の広がりは、自分の人生観も広げます。

自分の仕事に活かす方も、最近では増えてきました。

また欧米などと比べると、日本の場合、バカンスと言う考え方が一般的ではありませんが、時には少し遠出の旅行に出ることもオススメです。

我が家の場合も、子どもが小さい時の家族での旅行は、子どもが大きくなっても、大切な家族の思い出となっています。

まさに「家族する時間」は、子ども、夫婦、そして自分の“幸せな時間”となるのです。

マメ先生から“幸せ子育て”をしたいママへのメッセージ

――最後にこの記事を読んでくださっている皆様に、マメ先生からひとことお願いします!

マメ先生:子育ては、悩みも尽きないものです。

でも「将来」を焦るよりも、子どもはその子らしく、ママもママらしく「いま」を楽しんでしまった方が、結果として先の“幸せ”を生み出していくのだと思います。

ママの機嫌のよさは、子どものよい育ちにも影響します。もう十分頑張っているのですから、頑張り過ぎなくていい。ママも「自分らしく」過ごしていいのです。

「ま、いいか」といった楽観さや、子どもが子どもらしく、ママがママらしく「自分らしい時間」を持つことは、子どもの幸福感や、自尊感情の育ちにもつながります。

アッという間に終わってしまう小さな頃の子育て期、家族で無理なく「将来」よりも「現在」を充実させる、楽しい時間が大切なのです。

どうか「子どもはその子らしく、私は私らしく」の幸せな家族ライフを!

大豆生田先生の「幸せ子育てのコツ」インタビュー、いかがでしたか。

2018年10月27日(土)には【全日本おっぱいサミット】という催しで、「旅育」をテーマに「家族する時間」や“プチバカンス”についてお話になるとか。

マメ先生の「幸せ子育てのコツ」についてもっと知りたい!先生と語り合いたい!という方は、足を運んでみては?

第2回【全日本おっぱいサミット―旅する“おっぱい”―】

「公共の場での授乳」に関する問題をきっかけに開催されたリアルイベント【全日本おっぱいサミット】が今年も開催されます。

今回のテーマは「赤ちゃん連れの旅」! 注目の「旅育」にもスポットを当て、Eテレでおなじみ大豆生田先生ほかスペシャリストたちと語りあう絶好の機会をご紹介します。

登壇者:教授・大豆生田啓友/ 産婦人科医・村上麻里/旅行会社たびえもん代表・木舟周作/旅行ジャーナリスト 村田和子
進行役:『地球の歩き方』(株式会社ダイヤモンド・ビッグ社)前社長・藤岡比左志

日時: 2018年 10月27日(土)10:30(10:00開場)~12:00(予定)
場所 :東京ウィメンズプラザ(東京都渋谷区神宮前5-53-67 東京メトロ表参道駅から徒歩約7分)
入場料 :前売1500円 当日2000円(0~18歳は無料) ※前売券はチケットぴあで販売 Pコード:640-538(販売はイベント前日まで)

西日本豪雨災害被災母子支援プロジェクト
東京都「東京ウィメンズプラザフォーラム」参加企画
後援: 観光庁・日本助産師会・独立行政法人 国立青少年教育振興機構

【取材協力】大豆生田 啓友(おおまめうだ ひろとも)先生

玉川大学教育学部教授。日本保育学会副会長。青山学院大学大学院文学研究科教育学専攻修了後、青山学院幼稚園教諭等を経て現職。E テレ「すくすく子育て」や NHK ラジオ「すっぴん」、テレビ静岡「テレビ寺子屋」に出演しているほか、E テレ「おとうさんといっしょ」総合指導等に携わる。

著書に『子育てを元気にすることば ‐ママ・パパ・保育者へ。』(エイデル研究所)、『マメ先生が伝える幸せ子育てのコツ』(赤ちゃんとママ社)ほか多数。家族は子ども3人、妻1人、犬1匹。

15の春から中国とのお付き合いが始まり、四半世紀を経た不惑+。かの国について文章を書いたり絵を描いたり、翻訳をしたり。ウレぴあ総研では宮澤佐江ちゃんの連載「ミラチャイ」開始時に取材構成を担当。産育休の後、インバウンド、とりわけメディカルツーリズムに携わる一方で育児ネタも発信。小学生+双子(保育園児)の母。