株式会社光文社は、写真家・鳥飼祥恵(とりかい さちえ)による書籍『母は、娘を産んだことを知らない』を2026年10月21日(水)に刊行いたします。

公私にわたって障がい者スポーツを撮影し続ける著者は、会食の席で出会った武藤光行さんに誘われ、病院で重度障がい者の妻・圭子さんと会うことになりました。20年以上、動くことも話すこともできない圭子さんの病室には、不思議なほど明るさがありました。その明るさを作っていたのは夫・光行さん。なぜ、絶望に飲み込まれてもおかしくない中で笑っていられるのか。そして、そんな両親の姿を娘はどう感じていたのか……。8年にわたり、すれ違いながらも前へ進む家族の姿を記録し続けたドキュメント。

本の内容

平成2年、出産時の麻酔事故により武藤圭子さんは遷延性意識障害(いわゆる植物状態)となります。
本書では、家族それぞれの視点から、その葛藤や苦悩を描きつつ、それを乗り越え3人の家族として進む現在の姿を描き出すと同時に、介護する人・される人・そしてそれを支える人の関係についてあらためて問いかけます。





父・光行さん……出世が約束された会社員としての道を退き、事故の翌日から101日にわたり突然日常が崩れたことへの絶望と娘の誕生という希望を日記に書き続け、30年以上介護を担ってきました。

母・圭子さん……事故当時「絶対に良くなることはない」と言われた圭子さん。しかし夫の支えのもとで奇跡的に意識は回復し、笑顔を見せるようになりました。

娘・美夢さん……物心ついた時から不在だった圭子さんを「母」として受け入れられない日々。しかし、母の十八番をカラオケで歌い、母の洋服を身にまとうそのひとつひとつの行為は、気づけば母の姿を追いかけることになっていました。

介護の現実、父娘の本音。思いやりたいのにうまくできず、それでも一緒に暮らすことを選んだ家族の記録。

本書のメッセージ

本書は、読者に問いかけます。

・役割ではなく、人としてともに在ること
・親子とはなにか 
・記憶とはなにか 
・無償性とは 
・介護者の献身を美化しない 
・選ばなかった人生を生きる 
・希望と諦めのあいだ 
・〈生〉の肯定

同時に、遷延性意識障害という障がいについて、幅広い方に知っていただくきっかけにもなる1冊です。

書籍概要
書名:母は、娘を産んだことを知らない
著者:鳥飼 祥恵  
出版社:光文社  
判型:四六判ソフトカバー 
ページ数:本文287P+カラー口絵16P  
発売日:2026年10月21日(水)  
定価:2,200円(本体2,000円+税)  
ISBN:978-4-334-11122-9

著者情報


鳥飼祥恵(とりかい さちえ)
1982年生まれ。富山県高岡市出身。東京都在住。
2012年 フリーランスカメラマンとして活動開始
2013年 スポーツ写真塾水谷塾 修了
2021年 東京2020パラリンピックを撮影
2024年 パリ2024パラリンピックを撮影



写真家。障がい者スポーツの現場を継続的に取材し、東京パラリンピックおよびパリパラリンピックの撮影を行ってきた。2015年には、アンプティサッカー(切断障がい者サッカー)に取り組む小学生の成長を追った作品「けんちゃん ーamputee boyー」で名取洋之助写真賞を受賞。
その後も、2020年東京パラリンピックに出場した山本恵理を撮影した写真展や、2024年パリパラリンピックを記録した写真展を開催するなど、継続的に制作・発表を行っている。


HP

note

▪️『母は、娘を産んだことを知らない』写真展
会期:2026年11月13日(金)~19日(木) 
会場:富士フォトギャラリー銀座 (東京都中央区銀座1丁目2-4 サクセス銀座ファーストビル4F)
時間:10時30分~19時/土日祝:11時~17時(最終日は14時まで)

▪️受賞歴
2015年 「けんちゃん ーamputee boyー」が名取洋之助写真賞 受賞
2019年 北日本新聞芸術選奨受賞

▪️写真展
2016年 東京・大阪・福島で、名取洋之助写真賞受賞作品展を開催
2017年 町田市フォトサロン(東京)、イオンモール高岡(富山)、ミュゼふくおかカメラ館(富山)で、写真展「けんちゃん ーamputee boy―」を開催
2021年 ミュゼふくおかカメラ館(富山)で、写真展「パラアスリートの肖像」を開催
2025年 グラングリーン大阪(大阪)で写真展「SPORTRAIT PARIS2024報道写真展 SPORTS WIDE OPEN」を開催
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