でも、私がいつの日かアイドルを卒業した後、女優さんでやっていけるようになったときに、“1回とは言わず、何回も、何回も、会う度に成長したお互いの姿を見せられるように頑張ろうね”っていう約束ができました。

ーーいろんな人に出会って、いろんな刺激を受けて。この先、また、どんな人に出会うかと思うと、一歩先に進むのも楽しくなりますよね。

本当に楽しいなって思いました。最近、いじめや、学校の問題がテーマの番組に出演させていただく機会が多かったんですね。このあいだも、風間俊介さんの番組に出させていただいたときに話して、“あ…、そうだな”って思ったことがあって。

いじめや学校の問題も、「見えているのが、今、自分がいる“ここ”しかないんだよね」っていう話になったんです。例えば学生なら、自分の世界は“学校内だけの出来事”みたいな。

もちろん、“ここ”しか見えなくなるのは、仕方のないことだと思うんです。私も、色んな経験があった今だからこそ、“ここしか見えてないんだよね”って言えるようになりました。未来なんて、誰も想像つくものではないから。

でも、“一歩そこを出たら、もっと視野が広がる”と思うんです。

今、自分は“アイドルの中で、どうしていくか”ということを考えているけど、一歩そこを出たら、怖いものもたくさんあるけど、できなかったこともできるようになるのかな、とも思うんです。

それに、視野が広がるとともに、性格も変わりそうだなって。

卒業メンバーで同期の子に会うことがあって。同期だからこそ話せるんですが、当時、すっごくワガママだった子も、卒業後、すごく穏やかになっていたりします。

「本当に私、卒業してから性格、超変わった!!」って、本人も言っていて(笑)。でも、私はその子がもともと、そういう性格を持っているのを知っていたから、どんなにワガママでも、ずっと仲良く、ずっと一緒にいました。

「元の性格に戻っただけだからね」って、彼女に言ったんです。ちょっとしたことでも、怒ったり、すねたり、プイプイしていたのは、「やっぱり見えているものが“AKBの中で”という感覚だったからなんだよね」って、話しました。

卒業に対して、今まではやっぱり、“怖いな、怖いな…”っていうイメージしかなかったし、自信もなかった。今でも自信はないけど、でも、“一歩前に進んでみたいな”っていう“ワクワク”を、地球ゴージャスさんがくれたんです。

“前向きな卒業を、これからは考えられるな”って、思えるようになりました。

ーーこれまでは、卒業に対して、どんな感覚を持っていましたか?

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