20代の若い世代を中心に、朝食を食べない人の割合が増えている昨今。
そんな中、お母さんたちの多くは、子どもにきちんと朝食を食べさせています。実際、小学生の90%近くが、家で朝ごはんを食べているようです。
ところで、朝ごはんはただ「食べればいい」ものでしょうか? どうやら、そうではないことがわかってきました。
朝ごはんと子どもの“脳”について、『ホットケーキで「脳力」は上がる』(小学館)の著者であり、“脳トレ”の先生としても知られる、東北大学教授・医学博士の川島隆太先生にお話を伺いました。
「朝ごはん」で2割近くも能力に差が出る
1日の元気な始まりに欠かせない「朝ごはん」。一般的に、体や脳のエネルギー源として、ごはんやパンなどの主食をしっかり食べるべき、と言われています。
「朝ごはんをまったく食べないと午前中に何が起こるか? 『やる気がなくなる』『体温が上がらない』など、心身ともに動かない状態になります。同じ人が朝食を食べた場合と食べない場合とを比較すると、おおむね午前中の能力に1~2割の差が出ることがわかっています。
午前中の授業は4時間もありますが、大事な1日の3分の2の授業を、本来の自分の能力の1~2割ころした状態で受けなければならない。これは大きなハンディキャップとなります」
それゆえ、やはり「朝食は食べるべき」と先生。朝食を食べるか食べないか、その習慣によって、学力や体力に差が生じるだけでなく、物事に対する意欲や性格、ストレスの感じ方などにも違いが表れるといいます。
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