全額無償になるの?

認可保育園と認定こども園は原則すべての人が無料になりますが、認可外保育施設(国が定める指導監督の基準を満たすものに限る)は月3万7000円までの上限で補助されます。

幼稚園は月2万5700円の上限まで補助が出ますが、預かり保育を利用する場合は幼稚園の利用料と合わせて上限が3万7000円までの補助です。

ということは幼稚園の預かり保育を利用する際は、その差額の1万1300円が預かり保育に充てられる金額なので、園によってはこの額を超えてしまうこともあるので、完全無償化とは言いにくいかもしれません。

また、通園送迎費、食材料費、行事費は無償化の対象外です。今まで保育園は給食費が保育料に含まれていましたが、幼稚園だけ給食費が実費になるのは不平等だという点から、今後保育園での給食費は保育料と別に実費請求にすると内閣府が方針を固めました。

まだ実施されるまで時間があるので、自治体などに問い合わせてもはっきりした返答はもらえないことが多いです。

今後の動きに注目していきたいですね。

参考文献:「幼児教育・高等教育無償化の制度の具体化に向けた方針」

プロフィール

八木 陽子
キッズ・マネー・ステーション代表/ファイナンシャルプランナー

日本では数少ない金融商品を販売しないFP事務所を運営。平成29年に文部科学省検定の高等学校の家庭科の教科書に日本のファイナンシャルプランナーとして掲載される。NHK「ウワサの保護者会」などメディア出演多数。

「見えないお金」が増えている現代社会の子供たち。物やお金の大切さを知り「自立する力」を持つようにという想いで設立。全国に約300名在籍する認定講師が自治体や学校などを中心に、お金教育・キャリア教育の授業や講演を行う。2023年までに2000件以上の講座実績を持つ。公式サイト「キッズ・マネー・ステーション