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2. 感情表出の重要性にフォーカスしている

「喜びと悲しみには、その気持ちを表現することで人と人とをつなぐ力がある。"気持ちには引力がある"のが伝わる点もよかった」と先生は語ります。

映画に登場する5つの感情のうち、イカリ、ビビリ、ムカムカは個人で感じ、個人を守るための感情です。

でも、映画でメインに描かれている「ヨロコビ」と「カナシミ」は自己完結的な感情ではなく、気持ちを表に出すことで、他者と共有する力を持っています。

ライリーの「ヨロコビ」と「カナシミ」にまつわる特別な思い出にも、一緒に喜び、励まし合う家族や仲間がいました。

心理学の世界でも、感情表出の重要性は注目されていて「感情を表に出せば、より相手から信頼される」という実験結果もあるそう。

表出の重要性がある「ヨロコビ」と「カナシミ」をメインに描くことで、人と人とがつながっていく映画になっているわけですね。

 

いかがでしたか?

ちょっと専門的だけど、どれも身近で興味深いお話だったのではないでしょうか。

『インサイド・ヘッド』とこの解説で、ぜひ改めて、あなた自身の心とも向き合ってみてくださいね。

解説:樋口匡貴(感情心理学者、上智大学総合人間科学部心理学科准教授)

プリンセスとピクサー作品に囲まれて育つ。ショーやパレード、おいしいごはん、小道の草花までパークを幅広く楽しむのが好き。季節の変化はパークで味わい尽くします。攻略系ブログ「TDRハック」の一部記事も執筆中。

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