ゾンビなんてカワイイもんです。一番怖いのは“ヒト”!

今回は、“ヒトの怖さ”をテーマに、人間がもたらす惨劇を描いた「凶悪」「ホステル」「ストレンジャーズ/戦慄の訪問者」の3本の映画が上映されました。どれも観たことのない作品でしたが、あらすじを読むだけで背筋が寒〜くなるものばかり。

会場を見回すと女性客が8割。カップルは少なく女性の友人同士という組み合わせが一番多い印象。女性がこれだけいるんだから大丈夫! と根拠のない自信を持って、1作目の「凶悪」を鑑賞。

「凶悪」は、2013年に制作された日本の映画。リリー・フランキーとピエール瀧が犯罪者役、山田孝之が事件を追うジャーナリストの役で、話題になりました。

原作は、ノンフィクションのベストセラー小説『凶悪 –ある死刑囚の告発−』。一応、ホラーではなく社会派のサスペンスものですが……。

始まってすぐ、いきなりどぎつい犯罪シーンの連続に息をのみます。これが実話だと思うと余計に怖い……。

社会悪を暴くジャーナリストとして正義の側にいた山田孝之が、だんだん凶悪な顔になっていきます。終盤になるにつれて、山田さんの顔が「闇金ウシジマくん」のときの怖い顔になってきました。

安心安全な日本でも、こんなに不条理で怖い世界があるんですね……。できれば関わりたくない……。映画を見た後だったら、ゾンビ映画がファンタジーに感じるはずです。

会場にチンピラ登場!? 会場内の空気が凍る

「こっち見てんじゃねーよ!」

映画のバックロールが流れ終わると、いきなり男が乱入。わめき散らしながら、客席を回りはじめました。

いや、見てません、見てませんよっ……!

会場の観客のひとり(私の隣の隣)の頭を掴んで「何見てんだよ!(怒)」と叫び、イスを投げ(私の隣)、観客を乱暴に引きずって行ってしまいました……。

会場しばし呆然。

その後、どっきりのプラカードを持った人が出てくることもなく、会場が明るくなって終了。なんだったんだー!!??

いや~、生身の人間の持つ迫力は半端ないです。映画を見ているとき以上に会場が緊張感に包まれました。演出だろうと思っても、0.1%の確率で「もし本当だったらどうしよう……」という頭も働いてしまうのでした。リアルって怖い。

モヤモヤ考えながら次の作品までの空いた時間、映画館から出ようとエレベーターを開いたら……