宮澤茉凜

宮澤:私は中学のときに友達に「一緒にギターやらない?」と誘われたのがきっかけですね。

──いきなり、メタルだったわけじゃないですよね?

宮澤:いや、まだ最初は(笑)。教則本に載っているスコアを見てコピーしてました。レミオロメンとか、当時流行ってたJ-ROCK/POPですね。でも、物足りないなと正直思ってたんです。「もっと派手でカッコイイのが弾きたい」と思ってました。亡くなった伯父がHR/HM好きだったのもあって、それで一気にハマりました。中2~3の頃です。

──普通の中学生の女の子は、なかなかそこに行かないですよね。

宮澤:MR.BIGが一番好きで、ナイト・レンジャーも大好きで、メタリカ、ホワイトスネイク、ドッケン……、 どんどんハマっていって。ハードロックの世界っていいなぁ~。

──ナイト・レンジャー好きな女子中学生かぁ…。

宮澤:いや、ほんっと、ナイト・レンジャーいいと思うんですよねぇ。すごく好きなんですよぉー、やっぱり“ドンテル”(『Don’t Tell Me You Love Me』1982年)は最高ですねっ!

魚住:一体、何年生まれだよ?!(笑)

専門学校時代は、毎日が「中学生の夏休み」状態でした

──おふたりとも音楽専門学校のギターコース出身ですが、ギターにのめり込んで行く中で、「プロになりたい」という気持ちが強くなって進学を決めたのですか?

魚住:最初は迷いました。「大学行こうかな、ギターやりたい、でもギターで食べていくのは難しいよなぁ…」と。でも音楽の仕事には関わりたかったので、音響スタッフ、PAさんを目指そうかなとも考えました。

でも、周りの人に相談したら、「やらない後悔より、やった後悔のほうが絶対いいよ」って言われたので、「じゃあ、ギター勉強します!ギター頑張ります!」とギターに決めました。

宮澤:私も似たような感じで、大学に行くか専門に行くかで決めかねてたんです。最初、専門学校は親に反対されたんですよ。でもやっぱり「ギターやりたい、音楽やりたい」という思いが強かったので。

──実際、入学してみてどうでしたか?

魚住:入学して、すごい良かったです。そこで触れる音楽、聴く音楽がすごく増えたので。専門入ってから、エクストリームに出会って、「ヌーノ・ベッテンコート、超カッコイイ~!!」って、なりましたし。

自分ひとりでやってたら絶対聴かなかった音楽やジャンルも授業や課題曲で与えられるので。勉強して、評価されて、認められて。そこからアーティストとして巣立っていく場所とでもいうか。

宮澤:迷ったし、反対もされましたけど、最終的に専門学校に進んで、ギターコースに入って、オーディションを奨められて…、 今こうなった次第ですから、やはり何事も意志を強く持ってやっていくことは大切だなと思いました。

──おふたりとも優等生だったようで、安心しました。私も音楽の専門学校に勤めていたので、その辺は気になるんです。中には安易な気持ちで入学してくる学生も居たり…。

宮澤:ああ、途中で学校来なくなっちゃった子もいっぱい居ましたね…。

魚住:居ましたねぇ。私から見れば、休む理由が解らない。絶対普通じゃ味わえないじゃないですか、毎日ギター弾いて、色んな音楽聴いて。もう毎日が中学生の夏休み状態! すっごく楽しかったです。

──でも、やっぱりギターコースって、女の子は少ないですよね?

魚住:あー、居なかったですね。

宮澤:私もひとりだけでした…。