まず、『FNS歌謡祭』で発表させていただいたことは、フジテレビさんには、感謝しても感謝しきれないというか。。テレビの歌番組の生放送中で卒業発表できるメンバーは、大島優子を最後に、もう誰も出てこないだろうな、と私の中で思っていたから。

“もし、できるとしたら、こじはる(AKB48チームA小嶋陽菜)くらいだろうな”っていう感覚だったんです。

自分くらいのレベルの人間が、色んなアーティストさんや、そのアーティストさんを応援なさっているファンの方々が見ている公の場で、発表の時間をいただけるなんて、本当に恐縮すぎて…。

だから、賛否両論あるのも承知していたんです。“私なんかが言う場所じゃない”って、周囲よりも自分が一番それを感じていたから。だから、何を言われても、今回ばかりは傷つかなかったですね。“確かにそうだよね。自分が一番そう思ってるから…”って。

ーー発表した後の恐縮ぶりも、佐江ちゃんらしいな、と思いました。

せっかくそういう場をいただけたから、“生き生き”していなきゃいけないんだなって、すごく分かっていて。それに、“すみません”とか“ごめんなさい”っていう、謝るような言葉は、あんまり言わない方がいいなとは思ってたんですけど…

でも、んー、それを言わないで生放送を終えることは、“自分の常識的に無理だな”って思ったんです。

あのとき言わせていただいた言葉は、全部本当に自分で考えさせてもらった言葉ではあったんです。だけど、うん…、とにかく、その言葉や文章よりも、“生”で見ている方々に対して、他のアーティストさん、応援されているファンの方に対して、

“ごめんなさい、すみません。この場を借りて”っていう気持ちは、“絶対に伝えたい”って思っていたんです。

だから、それ以外は緊張しすぎてて。何も頭に入ってこないし、“発表した瞬間の記憶”も全然ないというか。

ーーなるほど。発表に臨む前日は、どういうふうに過ごしたんですか?

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