パパの威厳は、ママの理解にあり!?

まず、ママは、父親がおかれている立場を理解してあげましょう。

そして、子育ては自分達二人の仕事なのだと理解してもらいましょう。バランスの良いしつけには、女性の考えだけでなく男性の考えも必要なのです。

もっとも、日常生活のマナーやルールを教えたり注意するのは、やはり母親の方が向いています。そもそも女性の方が細かいことに気がつき繊細ですし、子どもとの絆の強い母親の方がいいのです。

普段子どもと接する時間が少ない父親は、まずは子どもとの人間関係をしっかり作る必要があります。

細かいことをガミガミ言う口うるさい父親では、子どもが愛情を感じにくくなります。必要なのは、ここぞという時に、毅然と叱ることです。

デレデレ甘やかしているだけでは、威厳どころか、尊敬もされなくなってしまいます。

父親の出番”を決めておこう

子どもができたら夫婦で、子どもにはこれだけはきっちり守らせるという家族のルールを決めておきましょう。

たとえば、「門限は絶対に守る」とか「嘘をついてはいけない」とか「暴力をふるってはいけない」とか「ものを大切にする」など。

家族のルールですから、他の家ではどうだなどと気にする必要はありません。

親が、特に父親が、自分の子どもには「これだけはしてほしくない」ということを決めておき、子どもがそのルールを破るようなことをした時は、父親の出番、威厳を見せるチャンスというわけです。

また、ママも、これだけはきちんと教えておきたいというポイントはパパに伝えましょう。それだけは、パパにも注意してほしいと頼んでおくのです。

ただし、あれもこれもというのはダメです。ちょっとくらいのことには目クジラを立てないけれど、怒ると怖いというのが、ベストなパパのスタンスなのです。

 

ママにとっても、いざという時にガツンと叱ってくれる、子どもにとって怖い存在がいた方が心強いはず。「パパは怒ると怖いわよ」と言っておけばいいでしょう。

そしてパパは、ママが望んだしつけに関しては、「ママの言う通りだぞ」と言って子どもに注意すればいいのです。

子育てはパパとママの共同作業でまいりましょう。

「元日本航空CA、英語プリスクール経営者、保育士。幼児教育研究家として『日本欧米いいとこどり育児のススメ』をYouTubeでも発信。著書に『グローバル社会に生きる子どものためのしつけと習慣』『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』『モンテソ―リ教育で伸びる子を育てる』、『ホンマでっかTV』に子ども教育評論家として出演など。」