アフタースクールの活動を支援する皆さんによるパネルディスカッション

みんな子ども時代は何してた?放課後の未来についてパネルディスカッション

自分たちの子ども時代を振り返りながら、子どもたちが過ごす未来や理想の放課後について語り合うパネルディスカッション。

モデレーターは平岩さんが、パネリストにはアフタースクールのロゴデザインを手掛けた株式会社HAKUHODO DESIGNの永井一史さん、アクサ生命保険株式会社代表取締役社長兼CEOの安渕聖司さん、 株式会社morich 代表取締役でオールラウンダーエージェントの森本千賀子さん、そして前半で司会を務めていたTBSアナウンサーの水野真裕美さんがトークに加わりました。

ビジネスパーソンとして活躍する皆さんはどんな子ども時代を過ごしていたのか、平岩さんから早速質問が上がります。

中でも会場が笑いに包まれたのは、森本さんの幼少期のお話。

「鹿や猿が出るようなところで育ったので、周りの大人に『タヌキに騙されないで』と言われていました。近くの木に成っている果物を悪気なく収穫して食べてしまったり、どの家も鍵をかける習慣がないので、勝手に友達の家に上がってお菓子を食べていたりしたことも」と過去を告白する森本さん。

「田舎育ちなことが嫌だった時期もあるけれど、今思うと大きな財産だったと思います。自営業のご家庭も多かったから、働く大人を間近で見られたことも良い経験です」と、子どもが地域の大人と繋がる重要性にも触れていました。

様々な習い事を経験したことがチャレンジ精神に繋がったという水野さん、プラモデル作りに熱中した結果、大人に褒められる喜びを体感した永井さんなど、それぞれの子ども時代を振り返りながら「放課後の価値は自分らしくいられる豊かな時間があること。大人と触れ合えることで、自分自身のキャリアを早く意識することができる」とライフストーリーを考える上でも放課後が重要な位置付けであることにも言及していました。

次の10年に挑戦するアフタースクールにとっての課題は人も、場所も、もちろんお金もあると平岩さんは語ります。

また、ここ数か月物騒な事故や事件が頻発したことから、放課後という時間に対する警戒心を抱く保護者も少なくありません。

この春、小学校に上がった娘を育てる筆者としても、どこまで見送りをするべきか、「1人で帰ってみたい」と言う本人の意思をどこまで尊重すべきか、などせめぎ合いの日々です。

必要以上に「閉じる」のではなく、親と子、親同士、親と学校などお互いを信頼しながら子どもたちを守っていくために、私たちはどのような心構えでいるべきか、平岩さんに尋ねてみました。

イベントの様子をライブで伝えるグラフィックファシリテーション

平岩国泰さん「現代はまさに放課後を「ピンチの時間」と捉えがちですね。しかし、放課後や夏休みなど全て合わせれば、授業よりも長い時間になるので、もっと貴重な『チャンスの時間』として活用したいと思っています。

私たちもこの10周年を機に『放課後はゴールデンタイム』というメッセージを作り、打ち出していきます。子どもたちが輝く時間に価値転換をしていきたいです。

親子の関係でいっても、なるべく放課後は子どもたちの自由な時間に、と願います。

学校では先生、家では保護者がいますので、放課後はなるべく子どもたちの自由な世界になるといいですよね。

安全管理と基本的なしつけさえ出来ていれば、あとは放課後は社会に育ててもらうような感覚で、なるべく親が手を離していくと良いと思います。子どもを上から前から親が導くのでなく、斜め後ろから見守るような感覚で子どもを見ていくことを意識したいところです。」

アフタースクールに通う子どもたち、平岩さんを始めとするスタッフ一同の笑顔が印象に残ったこの日のイベント。

今後、「斜め後ろから見守る」を個人的にもキーワードにしていきたいと思います!

システムエンジニア、携帯向け音楽配信事業でのシステム運用、マーケティング職を経て、妊娠・出産を機にフリーライターに転向。主に育児、教育関連の記事を執筆。子連れで楽しめるサービス探しと世界の子育て事情に興味津々の日々。ストレス解消はお酒と映画。