脅しや罰と因果の違いを具体例でわかりやすく言ってみましょう
「サッサとお片付けしないと、おやつあげないよ」——脅し
実際におやつをあげない——罰
「サッサとお片付けしないと、おやつを食べる時間がなくなるよ」——原因の示唆
「あ~あ。おやつの時間過ぎちゃったから、おやつはなしね」——結果
「早く着替えないとおいていくわよ!」——脅し
実際に子どもをおいて外に出る——罰
「早く着替えないとバスに乗り遅れるわよ」——原因の示唆
「あらら、バス行っちゃったわ。もう遅れちゃうね」——結果
「ちゃんと宿題しないと、遊びに連れて行かないからね!」——脅し
実際に出かける予定をキャンセル——罰
「ちゃんと宿題を済ませれば、日曜日は遊びに行きましょう」——(約束) 原因の示唆
「宿題を済ませていないからお出かけは中止ね」—— 結果
まず因果を教えることが大切
日々様々なできごとが起こりますが、その一つ一つはすべて違う状況で発生します。それらすべてについて子どもに言って聞かせることはできません。
ですから、子どもには、今している行為から起こり得る結果を、推測できる能力を身に付けさせることが大切なのです。
今こうすることで、どういう結果が待っているのか?
子ども自身が、自分の行動の結果を予測できるようになると、危険を回避し、安全を確保し、ルールから外れることなく、その場に合った行動がとれるようになります。
周りに左右されず、今どう行動すべきかという判断が、しっかりできる子に育つのです。
ただし、親が示唆した原因の結果が、コロコロ変わってしまっては、因果を学ぶことになりません。
上の例で言うと、サッサとお片づけできずおやつの時間が過ぎたら、本当におやつを与えてはダメなのです。そうしないと、親の言うことを信用しなくなり逆効果になってしまいます。