与えてもいい脅しもある

基本的に脅しのテクニックは、あまり勧められませんが、筆者が活用してもいいと思っている脅しもあります。

それは昔からよく使われている鬼やお化けや幽霊などが登場する脅しで、子どもの安全や大切なものを守るための知恵とも言える脅しです。

例えば、「嘘をついたら鬼に舌を抜かれるよ」「あそこはお化けが出るから行っちゃだめ」とか、屋敷には幽霊が出る「開かずの間」があるとか、きっとパパやママも子どもの頃言われた記憶があるのではないでしょうか?

それらは子どもに大切なことを教えるためであったり、危険な場所に近寄らせないためであったり、家宝のような大切なものに触らせないためであったり、大人になって考えると、大人達がそういう嘘をついた理由もわかるのです。

正攻法で言い聞かせても理解できない年頃の子どもに、本当に大切なことを教えるために、昔から親達は知恵を絞っていたわけです。

罰を与えるべき時

筆者は罰も必要だと思っていますが、罰は本当に必要な時にのみ与えないと、効果がないどころか、虐待になってしまいます。

罰が必要なのは、何度注意しても聞かなかったり、人に著しく迷惑をかける行為をした時や、子どもが人の大切なものをわざと壊すとか、硬いものや鋭いもので人をたたいたり突いたりするとか、ライターやナイフなど危険なもので遊ぶとか、危険なところに近づいたりするなどした時です。
二度としてはいけないと思うような行為には厳しい罰も必要です。

これらは、子どもの安全と、大人になって社会的制裁を受けるようなことがないようにするための、子どもを守るための罰です。子どもにもそのことを教えておく必要があると思います。

  

いかがですか?

幼児期からのしつけの第一歩は、まず因果を教えていくこと。

「こうすればこうなる」という因果を冷静に伝えて、自身の行動の結果を考えさせましょう。

そのうえで、必要に応じて脅しや罰を上手に使っていきましょう。

 

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「元日本航空CA、英語プリスクール経営者、保育士。幼児教育研究家として『日本欧米いいとこどり育児のススメ』をYouTubeでも発信。著書に『グローバル社会に生きる子どものためのしつけと習慣』『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』『モンテソ―リ教育で伸びる子を育てる』、『ホンマでっかTV』に子ども教育評論家として出演など。」