コーヒー豆は「香ばしい香りにほんのりスモークの酸味が、心地良い。コーヒー豆のほろ苦さがアクセントになった大人風味の燻製に仕上がる」と解説され、茶葉に関しては、「香りの強い茶葉ならより香ばしく仕上がるので、ほうじ茶や烏龍茶、そして紅茶などの茶葉がおすすめ。茶葉が粗いほうが香りが出やすい」とのこと。このテクニックを見せつけられたら、さすがに驚きますね。

ところで皆さんは、何を燻そうと企んでいますか? 世の中には燻して美味しいものがたくさんあるのですが、予想の斜め上をいくのが、醤油、岩塩、みそ、オリーブオイル、胡椒、カレー粉といった調味料。

なんとこの調味料を燻すという楽しみ方があるのです。その魅力にはまった一人が東京・赤坂でお店「燻」のオーナーシェフ。醤油は「大豆本来の旨味と香りが高まり、まろやかな味わいに」、岩塩は「天然の雑味がほどけ、マイルドになり味に深みが増す」、オリーブオイルは「特有のスパイシーさが和らぎ、香ばしさがいつまでも」(美味しそう!!)、また、カレー粉では普通のカレーでは味わえないコクと深みが堪能できると、同書で紹介しています。

この燻製、実はインドア派の方にもおすすめ。ホームパーティーで出しても楽しいのです。最近では、家の中で燻製をしても、高い除煙・脱臭機能搭載で煙の臭いが気にならない燻製機などがありますので、インドアで燻製を楽しめるようになりました(パナソニック「けむらん亭」)。ですので、連休中のちょっとした時間を使って、こういった調味料を燻してみると盛り上がることでしょう。
 
忘れてはいけないのは、アウトドアでもインドアでも、燻製は待っている時間が一番楽しいってこと。忙しい現代人がゆっくりと食材が燻されるのを待つ。どんな味付けになるのか楽しみにして待つ。そんな何気ない時間を提供してくれるのが燻製ってやつなのです。あなたの世界を広げる燻製時間、ちょっと挑戦してみませんか?