うまい餃子を食べるなら、ここで間違いナシ! 餃子の達人・『東京餃子通信』の塚田亮一氏が選んだ<究極の「うま餃子」>、11店。ぴあMOOK『おいしい餃子の店 首都圏版』から、選りすぐりの逸品をご紹介!
赤坂 珉珉<赤坂・老舗>
赤坂の路地裏に佇む餃子の名店!
餃子(6個) 430円
餡も皮もややしっとりしていて、そこに肉汁が絡むと絶妙なハーモニーが生まれる。
皮 パリパリ・・・●・もちもち
具 野菜多め・●・・・・肉多め
汁感 少・●・・・多
ドラゴンチャーハン 810円
ニンニクとニラ、チャーシューでつくるシンプルな一品。鶏がらスープであっさり仕上げる。
[その他メニュー] 五目そば910円、うま煮丼750円、ミソギョーザ920円、カレーチャーハン700円、ニンニクの芽炒め1414円、自家製杏仁540円
赤坂のちょっぴり入り組んだ路地裏にある「赤坂珉珉」。オシャレな雰囲気のエリアなので「民族の味」と書かれた看板を掲げたこの店を見つけたら、なかなかのインパクトを受けるはずだ。
店内は庶民的な風情。「珉珉」や「みんみん」という餃子屋は東京、大阪、宇都宮などにも存在しているが、実はその源流には渋谷の「珉珉羊肉館」という店があるのだそうだ。現在、「珉珉羊肉館」は閉まってしまったが、その直系の店がここ「赤坂珉珉」なのである。
メニューは前菜、点心、麺類、炒物、飯類など手頃な価格の料理が100種類ほど揃う。そんな豊富なメニューのなかでも、やはり「餃子」の人気は高い。粗挽の豚肉と野菜を合わせた餡を、もちっと肉厚の皮で包んだ大ぶりの餃子は、酢にたっぷりコショウを降りかけたタレでいただく。これが珉珉流。餡にしっかりと味がついているので、さっぱりしたタレで食べることで餃子本来の味が楽しめる。
肉汁がジュワッとあふれるおいしさは、シンプルながら飽きが来ない。なるほど、名店を支える名物と言われる意味がよくわかる。
港区赤坂8-7-4 03(3408)4805 11:30~14:00/17:30~22:30(LO21:30) 日曜・祝日休 40席 喫煙可 カード不可 予約可 昼目安1000円~/夜目安3000円~ 東京メトロ乃木坂駅より徒歩約8分
泰興楼 八重洲本店<八重洲 ・老舗>
創業66年目の老舗が誇るジャンボ餃子
焼餃子(6個) 1140円
店がオフィス街にあるため、匂いの心配がないよう、餃子にニンニクは使わない。
皮 パリパリ・・・●・もちもち
具 野菜多め・・・●・肉多め
汁感 少・・・●・多
坦坦麺 870円
ゴマの香り豊かな濃厚な練りゴマスープが絶品。そぼろ肉とモヤシを合わせて麺を啜ろう!
[その他メニュー] 水ギョーザ1590円、ふかのひれ姿煮6380円(1枚)、芝えびとぎんなんの炒め2360円、海の幸3種の塩炒め2880円
東京駅から徒歩約3分というアクセスのよい場所にある「泰興楼」。1~3階あわせて140席の巨大な店だ。創業は1949年(昭和24)。初代の于(ユウ)さんが八重洲に店を開いた当初は、ほんの小さな中華料理店だった。
本格的な中華料理を出す店として人気を集めるなか、贔屓にしてくれた常連さんのリクエストに応えて「餃子」を提供したところ、大変な評判を呼び、たちまち看板メニューのひとつに。その「餃子」はいまも「泰興楼」の顔としてその人気が衰えることがない。
「焼餃子」を注文して驚くのは、まずその大きさだろう。餃子はひとつが約12センチもあるジャンボサイズ。餡は豚の粗挽き肩ロースと、キャベツ、ニラ、長ネギが入る。手づくりした皮で、ひとつひとつ丁寧に餡を包んでいく。パリッと焼き上げたもちもちの皮にかじりつくと、ジューシーな餡がこぼれてくる。大きいけれど、品がある味わいが魅力。
スパイシーな風味が好みなら、一味唐辛子、コーリアン唐辛子、ニンニクなどを合わせたC八醤を、酢醤油に混ぜて食べてみて。ピリッとくる辛さで旨み倍増だ。
中央区八重洲1-9-7 03(3271)9351 11:00~14:30/17:30~22:30(LO22:00) 土曜11:30~15:00(LO14:30)/17:30~21:30(LO20:30) 日曜・祝日休 140席 喫煙可 カード可 予約可 昼目安1500円/夜目安3000円 JR東京駅より徒歩約3分
華興<西巣鴨 ・老舗>
料理へのこだわりと探究心が老舗の屋台骨を支える
つぼ餃子(6個) 900円
いくつか楽しんだあとは特製のラー油をつけて。適度な辛味がアクセントを加える。
皮 パリパリ・・・・●もちもち
具 野菜多め・・●・・肉多め
汁感 少・・・・●多
円満餃子(5個) 540円
海老とジューシーな餡の組み合わせは絶妙。餃子は裏を返すと香ばしい焼き色がついている。
[その他メニュー] 華興餃子(5個)540円、特製麺のラーメン650円、特製中華丼880円、五目焼きそば930円
創業は1948年(昭和23)。60年以上続く都内で屈指の老舗中華料理店だ。創業当時は食料不足の時代だったため、価格や味が安定していた玉ねぎをとりいれた餃子を先代が考案。現在ではその甘みが「華興」の餃子の特徴となっている。また、豚肉には独特な旨みを持つ「カシラ」の肉を一部使用。専属の工場で職人が作り上げる特製の皮が餡をしっかりと包みこみ、調理後も美しい形を保っている。
味もさることながら、新しい料理を提供し続けていることも魅力のひとつ。人気の「つぼ餃子」は、肉汁たっぷりの餃子が食べたいというリクエストを受けて生まれた。餃子にスープをかけ、上部のくぼみに箸を差し込んでスープを染み込ませる演出が斬新だ。海老がまるまる一匹入った「円満餃子」は贅沢な食べ応えが特徴。酢にブラックペッパーを加えたタレが味を引き締め、満腹でもするすると胃袋に収まってしまう。
伝統を守りながら、新しい料理を追求する姿勢。そして常に心がけている「材料はすべて安心できるものだけを使う」という気持ち。そうした思いが老舗の看板を支えているようだ。
北区滝野川6-9-11 03(3916)1252 11:00~15:00/17:00~23:00(LO22:30) 火曜休 75席(1階35席、2階座敷40席) 喫煙可 カード可(夜のみ。昼は団体のみ可) 予約可 昼目安650円~/夜目安1000円~ 都営地下鉄西巣鴨駅より徒歩約5分