「どうしようもないほど好き…」“太宰治系＝ダメ男子”にはまってしまった女たち【実録】

もしも太宰治と付き合ったら？

Nさん：太宰に捕まったらアウトですよね。ダメ男の癖に才能がちゃんと世間に認められて、さらに甘い言葉を毎度言われて……ってなると離れられない。

私絶対に一緒に死にます。太宰と心中した富栄（二階堂ふみ）タイプですね。

一緒に死ぬか、街中で売られてる太宰の小説を全部燃やす（笑）。

Sさん：（笑）。一緒に死んだら自分も特別になれるんじゃないかって思いますよね。

私も富栄みたいに囲ってどうにかするか、静子みたいに割り切るか。どっちかにはなります。

だから、太宰の正妻の美知子（宮沢りえ）の気持ちは全然理解できない（笑）。

Nさん；美知子は太宰治の「作品」とか「才能」が好きだったんですよね。

Kさん：なるほど。でも私は美知子の気持ちもわかります。

自分はこの人の才能を一番信じている。だから他の女がいても自分のすべてを注ぎ込んで支えたい。

富栄の気持ちもわかりますけど……でもやっぱり美知子かもしれないです。

Nさん：Kさんさんはダメ男に引っかかったことないんですよね？やっぱ自立心のある女性が正妻におさまるんですね（笑）。

SNSのカップルアカウントは現代版『斜陽』

Nさん：結局ダメ男って出会ったときは魅力的なんですよね。だから選ばれるのも、選ぶのも、嬉しい。

Sさん：特別な人間に特別って言われたときは私も「この世界の特別」になった気になります。

Nさん；めちゃくちゃわかる（笑）！

Kさん：太宰のように自分の作品に残すのは実際かなり特別ですよね。『斜陽』とか『ヴィヨンの妻』とか。今そういう人ってあんまりいないですよね。

Sさん：それこそSNSのカップルアカウントとか、似たようなものじゃないですか？カップルのYouTuberとか。

あんなことしたら別れ辛いけど、そういうのやれるくらい「私たち特別なんです！！」っていうのを感じます。

Nさん：カップルアカウントって現代の『斜陽』だったんだ（笑）。

＊

『人間失格 太宰治と3人の女たち』を観た後は、太宰治への興味が止まらなくなり、登場する作品を読み直したくなります。実話とリンクする部分もかなり多く、答え合わせのように現実の軌跡をたどるのも楽しい。

太宰治とは何だったのか？充実した人生とは？女性の幸せとは？観ると誰かに話したくなるエンターテインメント作品です。