子育て中、自分が働くことができず、さらにためるのが苦手というママが知っておいて損がないのが、「先取り貯蓄」です。最近、よく耳にしますが、いったい、どんな貯金方法なのでしょうか?
そこで今回は、その「先取り貯蓄」について、ファイナンシャル・プランナーの鈴木暁子さんに教えていただきました。
「先取り貯蓄」まず何をすればいい?
まずは、先取り貯蓄とは何かを教えてもらいましょう。
鈴木暁子さん(以下、鈴木)「給与が振り込まれる時点で、貯蓄分を確保すること、確保するしくみのことです。
生活費など使った余りを貯金するというのでは、目標額がなかなか貯まらないので、『使う前に貯める』という方法で確実に貯蓄を増やしていく貯蓄の王道です」
先取り貯蓄を始めるに当たり、まず何をすればいいのでしょうか。
1.勤め先に先取り貯蓄のしくみがあるかの確認
鈴木「社内に先取り貯蓄のしくみ、例えば、『財形貯蓄』『社内預金』などがあるかを確認しましょう。
あれば申込みすることで給与天引きになります。なければ給与振り込み口座を開設している金融機関で『積立預金』などの商品を利用すると良いでしょう」
2.使途不明金を洗い出す
鈴木「もともと貯蓄が苦手な場合、『先取りする余裕なんてない』と思ってしまうことは少なくないのではないでしょうか。
でも、家計としっかり向き合うと『ついで買い』や『こんなにお財布からお金が無くなっているけど、何に使ったんだっけ?』のような使い方をしているお金が結構あることに気づくものです。
年間の収支、固定費、流動費などがいくらくらいかかっているのかをまず確認しましょう。レシートを冷静に見てみると案外、無駄遣いに気づけるものです。
また、どの世帯でも使途不明金は少なからずあるものですが、これが多いのは問題。こうした使い方をやめれば、先取り貯蓄に回せるお金探せます。
特に固定費の見直しは家計改善の効果が大きいので、貯蓄用資金を探しやすいです。そうやって捻出した分を先取り貯蓄に回したり、また別の貯蓄用の資金にすることもできます。
このように、『無造作に使われているけれど見つけ出せば大きな価値になるお金』を私は『埋蔵金』と呼んでいます(笑)」
「先取り貯蓄」一か月あたりの適正金額は?
先取り貯蓄を始める場合、一か月あたり、どのくらい貯蓄に回すのがいいのでしょうか?
鈴木「世代や家族構成、稼ぎ手(共働き/片働き)、住居形態などによっても変わってくるので、定額でいくらというより、手取りの何%くらいと考えるほうが良いでしょう。
独身時代から、子どもの教育費(塾代など)がかかり始めるまでが、若い時期の貯め時なので、20~25%は目標にしてほしいです。子どもの教育費がかかるようになっても頑張って10%は確保してほしいです」