新種も発見? 日本のかえる
生き物デザイン研究所・横溝了一さんは、一日一種という名前で活動されています。
「世界には6000種以上のかえるがいます。そのうち日本にいるのは47種。その半分以上が南西諸島に生息しています」
2012年に新種として記載されたサドガエル。佐渡島だけに生息しています。会場には実物が登場しました。お腹が黄色いのが特徴です。
見たことないぞ、おたまじゃくしの正面顔
前田憲男さんより本邦初公開(?)、特殊加工で合成したおたまじゃくしの顔面アップ写真も。ここからはプチクイズ形式で進みます。
「この親はなんというかえるでしょうか?」 ヒントとして鳴き声も流れました。正解はニホンアマガエル。
真正面から見ると「じゃがいも」にしか見えないおたまじゃくしもいました。まさか、おたまじゃくしの顔面アップを見るとは。種類によって微妙に異なる顔が面白いですね。
かえるはお腹で水を飲む
長井孝紀さん(慶応大学医学部名誉教授)のプレゼン。水辺の生き物と思われがちですが、実は乾燥地帯にも生息しているというお話です。この日は、ラスベガスの近くで発見されたアカモンヒキガエルの紹介もありました。
「かえるは口ではなく、水分を透過させる腹部の皮膚を使って水を飲みます。とくに乾燥地帯のかえるの皮膚には、水を通しやすいしくみ(アクアポリン)がたくさんあります」
口ではなく、おなかから水を飲むとは! これまで知らなかった、かえるの真実がどんどん明らかになります。
最後に、会場からの質問コーナー。
Q.このあたりで、実物のかえるが見られる場所はどこですか?
A.自然だと、水田があるところとか。ただ夜行性なので、昼は見つけにくいですよ。上野動物園の両生爬虫類館なら確実に、面白いかえるが見られますね。
いろんなグッズ“かえる”よ!物販コーナーもかえるだらけ
物販コーナーには、書籍、Tシャツなど、ところ狭しとかえるグッズが置かれていました。売り子さんもかえるTシャツに、かえるのかぶり物です。
全国に100万人いるという、かえるを愛する「カエラー」。キャラクターから生き物まで。普段あまり意識したことはありませんでしたが、かえるは文化的にも生物的にも、私たちにとって身近な存在なのだなと改めて気づかされたイベントでした。
取材/村中貴士