控除について知っておきたいこと
次に住宅ローン控除についてです。
住宅ローン控除は返済開始から10年間は、年末のローン残高の1%が所得税や住民税から控除される(差し引かれる)制度です。
一方、繰り上げ返済は、住宅ローンの元本部分を減らすとことで同時に利息も減らせるのですが住宅ローン控除の適用期間中に繰り上げ返済をすると、控除額の算出の基礎になるローン残高が減ってしまいその結果、控除額も減ってしまうことになります。
特に、現在の変動金利(0.5%~0.7%)で組まれている方は10年間はローン控除の恩恵に被る方がお得かもしれません。
そして還付金(の一部)や繰り上げ返済に充てるお金は前述の通り、教育資金としてストックしておけると良いのではないでしょうか。
ちなみに我が家は変動金利と10年固定金利のミックスでしたが当初は変動金利でも1%弱あったため利息軽減効果の方が大きいという結果を踏まえ、控除期間中も繰り上げ返済に励んでおりました。
目安はお伝えしましたが、どちらが良いのかは双方のケースでシミュレーションを出して判断されることをおすすめします。
住宅ローンという家計の大きな負担から少しでも早く解放されると老後資金準備にもゆとりが持てるので「繰り上げ返済は積極的にやっていこう!」とうい気持ちは当初の私自身にもあり、それ自体は健康的な考え方だと自負しておりますが(笑)、その実行においてはそれぞれのご家庭のライフプランに応じたローン返済以外のマネープランもしっかり考えておくことが大切です。
*日本政金融公庫「教育費負担の実態調査」(平成29年度)
渡邉詩子(わたなべ うたこ)キッズ・マネー・ステーション認定講師
阪上保険事務所・ファイナンシャルプランナー・家計整理アドバイザー