矛盾しているけどNOと言えない命令「ダブルバインド」とは?
言う事を聞かせたいからとこんな風に言っていると、更に子どもを混乱させてしまう期間があります。
公園でいつまでも帰らない時
「もう帰るよ」
「嫌だ~もっと遊びたい!」
「じゃあ勝手にしなさい、バイバイ」
これは「こう言えば子どもは遊びを止めるだろう」と想定し、暗に「今すぐ来ないのならばあなたを置き去りにします。それが嫌ならさっさと遊びをやめてこっちに来なさい」と脅していること。
もし、子どもが親の言葉を真に受けて「勝手にしていい」と解釈し「じゃあ、バイバイ、このまま僕はここでずっと遊んでいるね」となったら、きっと親は腕を掴んで連れて帰るでしょう。
でも、これでは親のやっている行為は指示したことと矛盾しています。
もし、一致させるのならば、本当に親が先に帰ってしまい、子どもは一人残って遊ぶことになります。
でも、そういう訳にはいきませんよね。
だから、最初からこんなやりもしない脅しは言わないで「帰りましょう」とシンプルに言って連れて帰ればよいのです。
食卓に着かないでずっと遊んでいる時
食卓になかなか着かない子どもに、
「いつまで遊んでいるの!食べないんだったら食事下げちゃうわよ」
と言いながら、決して食事を下げることをしない。
ようやく子どもが席に着いて食べ始めたら今度は、
「全部残さずに食べなさい」
と命じる。
さっき「遊んでいるなら食べなくてもいい」と言いながら、「今度は残さず食べろ」と指示を出しています。
先ほどの公園の例と同じ矛盾がありますね。
これらを、どう転んでも叱られる二重拘束=「ダブルバインド」と言います。こういった親の対応は、一貫性のないものとして子どもに映ります。
子どもに響かせるための、「しつけの大原則」
しつけは“いつなんどき誰からも、同じ方針、基準で”が原則です。
子どもがいつまでも出来るようにはならない原因は、ひょっとして周りの大人の対応にあるのかもしれませんね。
せっかく子どものためと思ってやっているそれぞれの行為も、子ども側からしてみれば方針がブレていて、効果がありません。
普段の大人の行動をちょっと振り返ってみましょう。