「子育て」関連の公共事業に最もお金をかけている自治体上位は?

東洋経済オンラインが2016年度(2016年4月~2017年3月)に、「うるる」の協力を得て出した「子育て」に関連する公共事業にお金をかけている上位200自治体ランキングによると、上位5位は次の結果となっていました。

  • 第1位 東京都千代田区
  • 第2位 山梨県北杜市
  • 第3位 東京都港区
  • 第4位 滋賀県東近江市
  • 第5位 宮崎県都城市
    (※人口1人当たり「子育て」関連の公共事業・落札金額が多い自治体)

これは国・官公庁や地方公共団体など、全国7000超の公共事業を発注する機関の中のランキング。案件名に「子育て」を含む案件を抽出した結果です。

千代田区は1人当たりにかける金額は40,731円で、山梨県北杜市は28,597円、東京都港区は12,090円でした。千代田区は特に子育て関連事業にお金をかけていることが分かります。

千代田区が実施している子育て関連の事業のポイント

1位に選ばれた千代田区は実際、どんな子育て関連の事業を行っているのか気になりませんか?千代田区の主な子育て関連事業をまとめてみます。

保育所・学童クラブの待機児童ゼロ対策

◆保育所の待機児童ゼロ対策

千代田区は、過去10年で7回の「待機児童ゼロ」を達成しています。具体的には次のようなことを行っています。

  • 認可保育所・認証保育所等の保育施設の開設
  • 私立認可保育所等の開設経費の助成
  • 開設時間が13時間以上である認証保育所や、家庭的保育事業、保育室などの多様な保育施設の誘致・開設など

今後も、区立保育園の拡充や私立認可保育所を含めた保育施設の誘致に取り組むとしています。

◆保育の質の確保

また保育の質の確保として、認可外保育施設についても、認可施設と同等の保育が提供されるよう支援するために条例を制定しています。

私立保育所への補助、認証保育所等に関する補助、公園や区立施設(保育園の園庭、小学校の校庭等)の活用等のその他の支援も実施しています。

◆学童クラブの待機児童ゼロ対策

学童クラブについても待機児童ゼロ対策を実施しており、過去15年以上、ゼロを継続しています。

具体的には、区立・学校内学童クラブや私立学童クラブを整備するなどしています。

手当・助成関連

千代田区では子育て関連の補助や助成も充実しています。例えば、次のものがあります。

  • 児童手当
  • 高校生等医療費助成制度
  • こども医療費助成制度(乳幼児~義務教育就学児)
  • 次世代育成手当
  • 幼稚園就園奨励費
  • 私立幼稚園等園児保護者補助金

子どもの医療費助成については、18歳まで受けられます。

また「次世代育成手当」という千代田区独自の制度があり、高校生相当の児童を養育している場合に手当を支給しています。金額は、支給対象児童1人につき月額5,000円となっています。