江口「『サラダパーティ』というイベントで、育てた野菜を食べるのですが、やはり自分が育てたものは食べますよね。
はじめはレタスとキャベツの区別がつかない子が半分くらい。小松菜とほうれん草の区別がつかないとか。でも、子どもたちに野菜を見せたり、触らせたりしているうちに、徐々に野菜が好きになる。野菜が身近になりますからね。
家で調べてきて、『さつまいもの茎は食べられると聞いた』と言ってくる子がいて、『じゃあ食べてみようか』、となったり。
低学年では食べる子と食べない子の差が大きいですし、もちろん全員が食べられるようになるわけではありません。それでもだんだんに、野菜が食べられるようになっていきますね」
食べ慣れない素材も、コクのある甘辛味でパクパク食べられる
(平成28年12月2日の給食:ごはん・鮭のマヨネーズ焼き・野菜の煮物・かみかみサラダ・牛乳) 画像提供:杉並区立三谷小学校
――児童に好評な給食メニューはありますか。
江口「意外に人気があるのが、『かみかみごぼう』というメニューです。スティック状に切ったごぼうに、生姜醤油で下味をつけ、それをでんぷんで揚げるだけ。お父さんのおつまみにもぴったり(笑)。もともと居酒屋のメニューだったものをアレンジしました。
学校ではベーキングパウダーなどを入れて作っていますが、家庭では、ごぼうを四等分に切って、めんつゆなどに漬け込み、水気を切って片栗粉をつけ、浮き上がってくるまで3~5分程度揚げるとよいと思います。多少硬くても食べられます。
『大豆とじゃこの甘辛揚げ』も人気ですね。大豆を水に浸し、柔らかく煮たものを油で揚げる。じゃこも油で揚げる。それを甘辛い、醤油と砂糖とみりんを煮立てたタレの中で和えます。これもおつまみにいいんです(笑)。こういうのが結構人気ありますね。
給食では、魚料理も多く出しています。ほとんど焼くか揚げるかですが、家庭では、味噌とマヨネーズをつけて焼いたり、魚の上にポテトサラダ(きゅうりなし)をのせて、チーズをかけて焼いたりするとよいかもしれません。鮭などの魚に合います」