冷麺専門店のサイドメニュー

冷麺店の代表的なサイドメニュー、マンドゥ(蒸し餃子)

冷麺に限らず、韓国の麺類は日本の旅行者、とくに女性には量が多い。日本の麺類の大盛りか、それ以上のボリュームがあると思ったほうがいい。

だから、たとえば女性2人で冷麺店に行ったら、麺類ひとつとサイドメニューひとつくらいがちょうどいいだろう。韓国に来て、日に4~5軒は食べ歩きたいと思っている人ならなおさらだ。

冷麺店で一般的なサイドメニューは、同じ北側ルーツのマンドゥ(蒸し餃子)。サイズは大きめだが、中身はひき肉や豆腐、酸味がさわやかな白菜キムチやネギが入ったヘルシーなものだ。

もうひとつが、スユクとかピョニュクと呼ばれる、牛肉や豚肉を茹でてスライスしたもの。こちらは酒のつまみとして注文する人が多い。

茹で豚肉は、茹で牛肉より安いので頼みやすい

朝鮮半島には「先酒後麺」(ソンジュフミョン)という言葉がある。

まずはスユクなどをつまみながら酒を楽しみ、最後に冷麺で締めるスタイルのことだ。日本でも蕎麦屋で飲むのは粋とされるので、その韓国版だと思えばいいだろう。

茹で肉と冷えたソジュ(韓国式焼酎)はじつに相性がよい。

ほどよく脂が落とされた茹で豚肉は、冷えたソジュ(韓国焼酎)によく合う

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鄭銀淑:ソウル在住の紀行作家&取材コーディネーター。味と情が両立している食堂や酒場を求め、韓国全土を歩いている。日本からの旅行者の飲み歩きに同行する「ソウル大衆酒場めぐり」を主宰。著書に『美味しい韓国 ほろ酔い紀行』『釜山の人情食堂』『韓国酒場紀行』『マッコルリの旅』など。株式会社キーワード所属。