秘密遊のドラゴンフルーツサラダ。ビタミンたっぷりで、見た目も美しい

医食同源という言葉がある。日頃からバランスの取れた食事をとることで、美と健康が保たれる、という考え方だ。台湾の人たちは日頃から医食同源を念頭に置いて食事をしている。

これは、台湾では「西洋医学」のほかに「漢方医学」が大きなウェイトを占めていることにも関係する。

漢方医学では、食材を「熱性」「涼性」「寒性」「温性」「平性」という5つの性質に分けて考える。

身体を冷やす食べ物なら夏に食べ、身体を温める食べ物なら冬に食べる、といった具合に役割が決まっている。

肌荒れや便秘なども、適切な食べ物を食べて解毒することで改善したりする。

台湾の街角で出合えるスイーツや、夜市で出会える屋台フードのなかから、特に美容効果があるといわれる7品を紹介しよう。

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  • 愛玉の実。これを乾燥させ、中身の種を水で揉みしだくとゼリーになる
  • バイキング式で、好きなおかずを好きなだけ選んで量り売り。たくさん食べても100元前後
  • 清涼感たっぷりな秘密遊の愛玉ゼリー。ほんのり甘いレモン水でいただく
  • 秘密遊のドラゴンフルーツサラダ。ビタミンたっぷりで、見た目も美しい
  • 王家麻油雞の行列ができる鶏煮込みスープ。クセがなく食べやすい

ベジタリアンランチ 素食自助餐(スーシーズージューツァン) 台北

三來素食館のベジタリアンランチ。色鮮やかで、食感もさまざま

台湾の町なかで見かける「素食」という看板やメニュー。これは「ベジタリアンフード」を意味する。

台湾人は豚肉をよく食べるが、その一方で肉をまったく食べない人もけっこういる。

仏教徒のなかには、いわゆる精進料理を好む人も多く、そんな彼らのために素食専門店がある。

台北駅の南西にある素食の自助餐(バイキング)「三來素食館」は、朝9時から夜8時まで営業。

見た目も美しいバイキングには、カロリー控えめ、食物繊維たっぷり、減塩、甘さ控えめなど、女性にうれしいおかずがズラリ。菜食主義者だけでなく、健康を意識する、美意識の高い台湾人女性にも人気だ。

肉のような触感が楽しめる大豆料理もある。好きなおかずをトレイに取り、最後に白米やお粥をよそってもらい、会計するシステム。

三來素食館(サンライスーシーグァン)
台北市武昌街一段23號 TEL:02-23815218
9:00~20:00 無休

美肌効果も! 豆漿(ドウジャン) 台北

温かい塩味豆乳。ネギや油條も入っていて、おなかにたまる

定番の朝ごはんである豆漿(ドウジャン)。日本でいう豆乳のことだ。

町のあちこちで見られる豆乳専門店では、甘い豆乳と塩味の豆乳が選べる。

甘いものは牛乳のように飲むことができ、温かいものはネギや油條(中華式揚げパン)が入っていて、スープのようにいただける。

温かい塩味豆乳は、食べているうちにスープから豆腐のようになっていく食感の変化も楽しめる。

豆乳には、イソフラボンが豊富に含まれていて、美肌やお通じ効果も期待できるという。冬は温かい豆乳、夏は冷たい豆乳というように温度が選べるのもうれしい。

世紀豆漿大王(スージードウジャンダーワン)
台北市萬全街16號 TEL:02-35577966
4:00~11:00/16:00~21:00 無休

整腸作用がある 四神湯(スーセンタン) 台北

モツ(小腸)と4種の漢方の入った薬膳スープ、四神湯

四神とはスープに入った4種類の漢方を指す。山芋、茯苓(ブクリョウ)、蓮の実、そして芡実(ケンジツ)だ。

最近では入手しづらい茯苓の代わりに薏苡仁(ハトムギ)が使われることが多い。

この4種の漢方にモツ(小腸)が加わった乳白色の薬膳スープ。

あまりにも淡白で最初はつかみどころのない不思議な味のように感じられるが、何度か食べるとその繊細な風味にハマる旅行者も多い。

胃腸にやさしいので台湾屋台などで食べ過ぎたり、飲み過ぎたりした後にもおすすめ。

整腸作用があるのでお通じをよくし、さらに美肌効果やむくみ解消効果も期待できる。

精神安定、安眠効果もあるので、旅で疲れた身体を癒やすのにもぴったりだ。

阿桐阿寶四神湯(アトンアバオスーセンタン)
台北市民生西路153號 TEL:02-25576926
11:30~翌5:00 無休

肌荒れの原因となりやすい熱を排除 緑豆湯(リュウドウタン) 台北

自然な甘さの緑豆湯。冬の夜市では温かいものが人気だが、夏場は緑豆シェークも

身体の内側からも、外側からも効くといわれる美肌食材がある。緑豆だ。

日本では緑豆モヤシの元となることが多くても、豆として食べられることは少ない。

漢方では「涼性」食材で、体内の余分な熱を取ってくれる。

ニキビや肌荒れの原因となりやすい体内の熱を排除し、お通じを促す効果もある。台湾には緑豆を使ったスイーツが多い。

夏場は緑豆シェークなるものをドリンクスタンドなどで見かける。冬場は緑豆湯(緑豆汁粉)がおすすめだ。

ほんのり香る豆が香ばしく、ほどよい甘さで男性にも女性にも人気。

もちろん、夜市で飲み食いしたあとのお口直しにも最適だ。緑豆は粉末にして直接肌に塗る緑豆パックや緑豆洗顔なども存在する。台湾の薬局やコスメショップで探してみてほしい。

緑豆湯(リュウドウタン)
梧州街と廣州街の交差点 16:00~23:00頃
不定休

新陳代謝を促し内蔵を活性化 麻油雞(マーヨウジー) 台北/板橋

環記麻油雞の鶏煮込みスープ。ゴマ油とショウガがたっぷり使われていて身体が温まる
王家麻油雞の行列ができる鶏煮込みスープ。クセがなく食べやすい

亜熱帯の台湾も、12月から2月にかけては気温が下がり、特に台北ではダウンジャケットが必要になるくらい冷え込むこともある。

湿気の多い台湾では、気温が下がると体感温度がぐっと低くなり、体の芯から冷えてしまう。そんなとき、身体を内側から温めてくれる薬膳スープが麻油雞(マーヨウジー)だ。

ゴマ油と焼酎をたっぷり使った鶏肉の煮込みスープ。

麻油雞は特に女性の身体によいとされ、妊娠中や産後の女性は食べることが“義務”と言っていいほど。身体を温めると同時に、新陳代謝を促し、内臓を活性化させる。

産後によいのは、炎症を抑え、子宮の回復を助けるため。冷え性にももちろん効果的だ。男性でも風邪予防、体力増強のために食べる人が多い。

環記麻油雞(ホァンジャーマーヨウジー)
台北市寧夏路44號 TEL:02-25581406
12:00~翌02:00 隔週月曜休

王家麻油雞(ワンジャーマーヨウジー)
新北市板橋区南雅東路8號 TEL:02-29666823
18:00~翌1:30頃 無休