役柄は自分らしさ、そのものを出せる役だったんです。でも、やっぱり自分の中で2年のブランクは大きくて。ましてや2年前のドラマのときも、すごく久々のテレビドラマ。

すべてにおいて“経験”と“慣れ”は、必要なんだなって、今回実感しました。

これまでも「ミラチャイ」で言ったかもしれないけど、お芝居の経験は、1年やらずに時間が空いてしまうだけで、本当に“ゼロ”に戻ってしまうんです。

何でもそうだと思うんです。語学もそうですよね。常に触れていないと、やっぱり自分のものにならないというか。毎回、現場で緊張してしまうんです。

何かをしようとするとき、緊張は邪魔なもの。やっぱり緊張しない方がいいから。

“慣れ”についていうと、“慣れ”が邪魔することもあると思うんです。だから、慣れ過ぎるのはよくないけど。でも、“経験”はまた別だと思っているから、“経験”は本当に必要だと思います。

臨機応変に対応するにも、“経験”があってこそだと思うので、そこは本当に大切なんだなって思いましたね。

ーー舞台のお仕事と比較すると、違いも大きいのでしょうね。

舞台だと、動き1つでも、“こうして、ああして”って、何回も稽古でくり返しやったり、やり方を変えてみたりするんです。でも、テレビドラマだと、現場入りして、初めてお会いする人とお芝居をすることもありました。

「用意されている小道具で、自由にお芝居してください」って言われても、自然にお芝居ができなくて、ぎこちなくなっちゃって。。

“ああ、こういう動きや、小道具の使い方もあったのか”って、後から他の人のお芝居を見て思ったり。すごく勉強になりました。

ーーテレビドラマは“カット”がかかった瞬間に終わりですから、舞台とはまた違った意味の“一発勝負”と言えるのかもしれませんね。

そう、そうですね。

ーーその緊張感もあるのでしょうね。

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