――小さいお母さんが(笑)。

「そうです。上の子はよくしゃべるし、きちんとしてるおませちゃんで、「お母さんは忙しいわ~」なんて言いながらお買い物ごっこをしてますね(笑)。

私もそういうところがいいなと思っていたところがあって。「お利口さんね~」なんて声をかけられて、ちゃんとしていることへの評価に嬉しくなっていた分、2歳のイヤイヤ期で全部が崩れちゃった時はショックでしたね。

「あんなにできたことが何にもできなくなっちゃった」。それどころか、どんどんワガママになってきて、私も頭抱えちゃって。

そんなときに絵本『ぐりとぐら』の中川李枝子さんが書いた本に『子どもは子どもらしいのがいちばんよ』って書いてあるのを読んで。

それを見て『そうだよなぁ~。元気でやんちゃで、それでこそ子供だわ』と思ったら、ふと楽になったんです。求めすぎていたなって、たった2歳の子に」

――2年しか生きてない子に何を求めてるんだろうって

「そう、ちょっと反省して、それから急に気楽になりました。元々すごくいい加減で大雑把な性格なんです。

ただ長女が産まれたときは、初めて出会う自分の神経質な一面や心配性な面がでてきて、ちゃんと育っていくのかなっていう漠然とした不安ばかりで。おっぱいが最初出なかったときも『お母さんとして失格なのかな。』という挫折感もあって。

仕事のときは努力した分の成果が返ってきた部分があったので、こんなに自分の努力が実らない場所があるんだっていうそこにがく然としたというか」

2人目育児で気持ちに余裕が生まれた

――それが徐々に変わっていったんですね

「次女が産まれてからは、まぁ一度経験したことっていうのもありますし、子どもってけっこう生命力あるんだな、ということを長女を育てる中で感じて。

今は次女が泣いていても『ごめんね! ママこれやってるから』って言いながら待っててもらえるようになりましたね。」

――お姉ちゃんが6か月の時点ではほっとけなかったけど?

「それはもうほんとに。フジテレビのアナウンス室って電話がプルって鳴ったら新人ちゃんが電話を取るんですね。

だんだんうまくなってくると、プルって鳴る前に赤いランプがピッて光るだけでそれに反応してバッと電話がとれるようになって、電話が鳴り響かないんですアナウンス室内に。

それで鍛えられた瞬発力というか、娘が泣きそうだなっていう泣く前の吸い込みの時点で抱き上げてましたね~。

今は全然(笑)。ちらっとみて『あ、大丈夫』って」

――大きな気持ちでみられるようになったんですね。

「上の子は過保護にしちゃったせいか、人見知りは激しいわ、後追いも激しいわで、ちょっとママが見えないと泣いて泣いて。

3歳目前にして、やっと私以外の人とも遊べるようになって、遊び場でも『ママ一緒に』って言わなくなりましたね。すごい成長」