公園で我先にとブランコを陣取る子、砂場にある玩具は全部自分の物のように抱える子。そんな子どもがいる一方、取られっぱなし、やられっぱなしのタイプの子もいますよね。
そんな引っ込み思案のわが子を積極的な子にするには、一体どうしたらよいのでしょう?
『1人でできる子が育つ 「テキトー母さん」 のすすめ』の著者の立石美津子がお話します。
人って“ないものねだり”してしまう
人って、“ない物ねだり”をしてしまいますよね。痩せている子のママは小太りの子を見て「ぽっちゃりしていて可愛いわ」と感じたり、太っている子のママはガリガリの子を見て「スマートでいいわ」と思ったり…。
これと同じでおとなしい子を持つママは、元気に走り回る子を見て「子どもらしくていいわ」と感じたり、走り回る子を持つママはおとなしい子を見て「落ち着いていていいわ」と感じたり…
自分が手に入れていないものを欲しくなるのが人間のさがなのかもしれません。
「引っ込み思案である=良くないこと」ととらえるのは止めよう
でも…ない物ねだりして「ああなったらいいなあ?こうなったらいいなあ?」と思っているのは、今の子どもを否定してしまっていることなのです。
「引っ込み思案である=良くないこと」ととらえるのは止めましょう。プラスにとらえれば「引っ込み思案である=周りの状況をよく観察している、相手のことを考えて行動する」ともとれます。
また、反対に“公園で我先にとブランコを陣取る子、砂場にある玩具は全部自分の物のように抱える子”は“我儘でどうしようもない子“ではなく、“自己主張がしっかり出来る子”なのです。
親が子どもの短所と感じていることは、長い人生のスパンで見た場合、実は長所だったりします。
けれども、やられっぱなしは良くありませんね。親としてどう子どもに対応すればよいのか、次にお話します。
引っ込み思案な子どもにやってはならないNG態度
×子どもの態度を否定する
滑り台に並んでいたのに横入りされたり、公園の砂場で自分が持ってきたスコップとバケツを他の子に奪われたり…
そんなとき自分で「僕が先に並んでいたんだから止めて!」「僕が先に使っていたんだから止めて!」と言える子であれば、子どもも苦労はしませんよね。
それなのに親が「なんでグズグズしているの!取り返しなさい!」「どうしてモジモジしているの!やり返しちゃえばいいのに!」なんて責めたら“傷口に塩状態”になります。
子どもは自身のことを「僕は何も言い返せないダメな子だ」と思うようにもなってしまいます。