喘息の患者は年々増え続けており、筆者の周りでも、喘息を患っている子どもが結構います。
喘息は子どもだけでなく大人も発症するのですが、喘息の発作は、本人はもちろん、見ている家族もとても辛いものです。
今日は、『グローバル社会に生きる子どものための6歳までに身に付けさせたいしつけと習慣』の著者で、日本・欧米いいとこどり育児を提唱する平川裕貴が、妊娠中に食べると、喘息のリスクが30%も減るという、カナダ・ウォータールー大学の研究をご紹介します。
喘息とはどんな病気?
まず喘息とはどんな病気なのでしょうか? その症状と原因をみてみましょう。
喘息の症状
喘息は、気管支の炎症で、腫れたり痰が詰まるために、気管支が狭くなって呼吸が苦しくなる病気です。
呼吸のたびにゼイゼイ、ヒューヒューという喘鳴(ぜんめい)音が聞こえるようになり、呼吸困難の発作を繰り返します。大人の場合は死に至るケースもあるほど、侮れない病気です。
喘息の原因
喘息は、アレルギーが原因の大半だと言われています。家族に喘息を持っている人がいると、発症する確率が高くなり、両親に喘息があった場合は発症リスクが3~5倍になります。
また、アトピー性皮膚炎を持つ子どもも、喘息の発生頻度が高くなるそうです。アレルギー体質の場合、普通の人にとってはなんでもないようなものに、過敏に反応してしまうのです。
アレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)
ダニ・ほこり・カビ・動物・花粉・昆虫など。
食べ物では、卵・乳・小麦・そば・ピーナッツ・エビ・カニなど。
ウォータールー大学の研究結果
研究チームは、736名の妊婦をランダムに2群に分け、一つのグループには一日2.4gのオメガ-3系脂肪酸のサプリを与え、別のグループにはプラセボ(偽薬)を、妊娠24週から出産まで与えました。
オメガ-3は、エイコサぺンタエノイン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)やαリノレン酸などの総称です。
そうして生まれた子ども達の生後3年間を追跡調査したのです。