すると、被験者のうち95.5%の追跡調査を完了した時点で、サプリを摂取したグループの子どもの喘息発症リスクが31%も低下していることが判明したのです。

この研究は、デンマーク人を対象に行われており、デンマーク人はアメリカ人やカナダ人に比べて、血中のEPADHAの濃度が高いそうですが、それでも十分な効果が判明したわけです。

EPAやDHAは背の青い魚に多く含まれている脂肪酸で、日本人も魚を多く食べる国民ですので、デンマーク人の結果は参考になるはず。

すなわち、妊娠中にオメガ-3を摂れば、生まれてくる子の喘息のリスクが軽減する可能性が高いのです。

背の青い魚を食べることのメリット

筆者自身も、昔に比べて、喘息の子が随分増えていると感じています。

日本人の食生活は、この50年で大幅に変わりました。お米に野菜や魚が中心だった食事は、パンや肉や乳製品に取って代わられました。

もちろん、そのおかげで、栄養状態が良くなり、日本人の体格は著しく向上しました。

でも、反面アトピー性皮膚炎や喘息など、これまで少なかった疾患が増えてしまいました。

日本は、肉だけでなく魚も豊富に手に入る恵まれた国です。ぜひ、EPADHAが豊富なアジ、サバ、イワシ、サンマ、カツオなどの背の青い魚を積極的に食べましょう。

オメガ-3系脂肪酸の含有量は、サンマ一尾3.7g、イワシ一尾1.9g,サバ一切れ3.1g がおおよその目安です。オメガ-3脂肪酸は、他にも様々な生活習慣病に効果があると言われています。

どうしても、魚を食べることができない場合は、サプリメントで摂る方法もありますよ。

まとめ

いかがですか?

家庭を持ったら、肉食中心になりがちな食生活を、少し見直してみてもいいかもしれませんね。妊娠中の皆さんや、これから子どもを持ちたいと思っている皆さんはぜひ参考にしてください。

元気な子どもが生まれますように!

<参考>EurekAlert!

「元日本航空CA、英語プリスクール経営者、保育士。幼児教育研究家として『日本欧米いいとこどり育児のススメ』をYouTubeでも発信。著書に『グローバル社会に生きる子どものためのしつけと習慣』『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』『モンテソ―リ教育で伸びる子を育てる』、『ホンマでっかTV』に子ども教育評論家として出演など。」