新型コロナウイルスの影響下で、フリーランスの在宅ワーカーなどのママは、在宅ということもあり、とらえ方によってはチャンスといえそうです。

そんな中、自分で仕事を獲得していく必要のある人にとって、もう少しレベルアップして多くのより良い仕事を獲得したいものですよね。

また、仕事を発注してくれる相手とのコミュニケーションも良好にしておきたいものです。

そこで今回は、営業時代にプレゼンしたお客様の98%から契約を獲得していた圧倒的な営業力で日本でトップ、世界142カ国中2位の成績を収め、年収7,000万円以上という成績を打ち出していた和田裕美さんに、在宅ワークなどでフリーで働くママ向けに、仕事獲得術や取引先との関係を良好にする話し方を教えていただきました。

よくあるNGな応対方法と対策

日頃から、なかなか良い仕事が獲得できない、継続して仕事を獲得できない、または、取引先との関係がうまくいかないと感じていませんか?

もしそのような課題を感じている場合、こんなケースに陥っているかもしれません。和田さんによくあるNGな応対2つと、その対策を教えていただきました。

1.指示されたことだけをやっている

和田裕美さん(以下、和田)「もしかしたら、目の前の仕事だけこなして『次の仕事』を提案してないかもしれません。

例えば、『このデータ入力をやってください』『ウェブサイトのここのところを直しておいてください』などと依頼を受けた場合、『わかりました』と指示をされたことだけを素直にやるものの、それだけではあなたではなく、Aさん、Bさんに同じ仕事を任せてもみんな同じようにやるので、差をつけられず、ゼロスタートです。

何かしらAさん、Bさんに差をつけてプラスにする必要があります」

●対策「作業にプラスアルファを付け加える」

和田「ゼロからプラスにするには、作業にプラスアルファを付け加えることです。

例えば完成品を提出する際に、

  • 『この書類、見づらいと思いましたので、少し見やすくアレンジしたものも作りました。お好きなほうをお選びください』
  • 『この入力したデータから、グラフを作ってみましたので添付しておきます。料金は発生しません』
  • 『このデータから分析しやすくするために、年齢別にしてみました。ご参考程度にされてください』

など、当たり前の作業に加えて相手が喜ぶことをプラスしてお渡しするのです。

これを毎回、行うようにすると、相手はそのうち、『この人はいいなぁ』と必ず思います」

2.次の仕事のための「提案」をしていない

和田「次の仕事に関する『提案』をしていないこともあるでしょう。

『次のお仕事は月末になりますでしょうか? 直接、連絡いただくのはお手数でしょうから、月末近くになりましたら私のほうからご連絡いたします』などと次の話をしましょう。

よく『売り込みは煙たがられるからしたくない』と言う方もいますが、売り込みとサービスを勘違いしている方が多いです。提案は売り込みではなくサービス。サービスをしないと、仕事はきません」

●対策「相手が喜ぶ提案をする」

和田「『相手が喜ぶことはなんだろう?』と考えて提案することがサービスです。

相手が何を求めているのか、何が欲しいのかを一生懸命考え、また話を聞くようにして、聞き上手になり、より多くの質問をすることも大切です。

このとき『未来型の質問をする』こともポイントです。その会社が近い将来、また遠い将来にどうなっていたいのか、どのような課題に直面しているのかをそれとなくヒアリングして、自分ができることを提案します。

例えば、取引先が現在、人員削減中だという状況を知ったら、『今は非常に大変な時期かと思いますが、もしデータ入力のほかに何か簡易的な作業の人手が足りなくなる場合には、できるかぎり私のほうでご対応いたしますので、お気軽にお声がけください』などと提案します。

こうした先を見越した提案をしておくと、喜ばれると同時に、実際にそのような課題に直面した際に思い出してもらえます。

また、『友人の会社でこういう商品があることを知ったのですが、御社の商品に関係しているかと思いますので、念のため資料をお送りさせていただきます』と役立つ情報を提供するのもいいでしょう。

このような提案をするときに、押し付けがましくしないのがポイントです」