巣ごもり中は、パパが育児に参加するチャンス。でも、普段、ほとんど育児をやらないパパは、何からはじめればいいかわからないところがありますよね。

そこで今回は、子育てデザイナーズ協会代表理事で、保育士、子育てアドバイザーの井上誠也さんに、初心者は何からはじめればいいか、そして育児のポイントを、パパ向けに教えていただきました。

パパにおすすめなのは『着替え』や『オムツ替え』

巣ごもり生活が続き、普段、育児に関わっていなかったパパ。2~5歳児のいる家庭では、まずどの育児から始めればいいかを教えていただきました。

井上誠也さん(以下、井上)「普段、子育てにあまり関わることができていないパパであれば、まずはスモールステップを心がけたほうが良いと思います。そして、一人で完結させられることを選んでスタートしたら良いと思います。

まずおすすめしたいのが、『着替え』や『オムツ替え』。失敗してもケガするわけでありませんし、赤ちゃんでなければ、ある程度自分でできたり、協力してくれたりするので、ハードルが低いです。

一人で完結できるものがおすすめなのには理由があります。それは、達成感が得られることから、パパのモチベーションが上がるから。

また、ママがパパにまるまる『任せられる』からということもあります。負担の大きいタスクでも、パパができる範囲までしかやらないとなれば、結局、ママの手はそんなに空きません。

小さなタスクでも完結させられると、お母さんはそのタスクのことを考えなくて済みます。子育ての大変さの一因としては『マルチタスク』が挙げれるので、小さなタスクであっても完全に手放せるとけっこう助かるものなのです」

次におすすめの育児は「お風呂」「寝かしつけ」「歯磨き」

着替えやオムツ替えをこなせるようになったら、次はどんな育児がおすすめでしょうか? 井上さんにそれぞれのコツや注意点も教えていただきました。

井上「次におすすめしたいのは、『お風呂』と『寝かしつけ』『歯磨き』です」

お風呂

井上「お風呂については、まずは楽しく入りましょう。おもちゃやバスボムなど、お風呂グッズを使うのはおすすめです。注意点としては、安全第一ということです。子どもはわずかな時間や、浅い水位でも溺れます。そして、静かに溺れますので、子どもから目を離さないことが重要です」

寝かしつけ

井上「寝かしつけのコツはいろいろありますが、特に重要なのは、リズムと日中の活動量です。

リズムについては、決まった時間に寝ることももちろん大切なのですが、どちらかといえば起きる時間を気にしていただくほうが良いかと思います。早い時間に寝かせたいのであれば早い時間に起こすことが大切です。

そして朝に日光に当たることがとても重要ですし、日中の活動量が少ないと、なかなか寝付かないこともありますので、なるべく活動量を確保できるようにするとよいと思います。

コロナによる巣ごもり生活で活動量を確保するのはなかなかむずかしいかもしれませんが、幼児番組を見ながらダンスしてみたり、布団の上で遊ばせてみたり、室内でできる体を動かす活動を見つけてみましょう」

歯磨き

井上「歯磨きは、普段やっていないのであれば、難易度は少し高いかもしれません。日々の歯磨きがおろそかであると、当然虫歯のリスクも上がりますので、そういった意味でもあまり手を抜けないものではあります。

歯磨きのスキルは、YouTube等で歯科衛生士さんが磨き方を教えてくれる動画などがあるので、参考にしてみてください。

私からアドバイスしたいのは、歯磨きに限らず『虫歯にならないようにすること』を考えてみることです。

歯磨き以外にも、歯医者さんでフッ素を塗ってもらったり、食事の後にコップで水を飲ませたり、キシリトールを噛んだりする、おやつを含め食べる回数や時間を決めるといった工夫を行いましょう。

食べる時間が長かったり、回数が多かったりすると、虫歯になりやすいといわれているためです」