フォトギャラリー【第21回】「ミラチャイ」連載フォトギャラリー(全13枚)

“やり過ぎかな”って思うくらい大げさにやっています。本当は「セチ」っていう台詞だけでも、普通のテンションで言うよりも、「セチーッ!! 」って大げさに言った方がいいかな、とか。

そうして印象を残した方が、観ている方からしたら、話が展開した後、セチの身に何かがおこったとき、沸いてくる感情も違うのかなって。勝手に思っているだけかもですが、そう思ってます。

ーーそうした1つひとつの積み重ねで、ストーリーに感情移入しやすくなるかもしれませんね。

お客さんが皆、原作を見て来ているわけではないので、初演のときは、原作を見ずに舞台を観た方から「難しかった」っていう声も聞きました。

でも、今回はショートカットされて、より一層観やすくなったと思います。“もっと話が分かりやすくなるといいな”って、私たちも心がけてます。

私自身、初演のときは“こうしてみたいと思うけど、していいのかな…? ”って思うこともあったので、とにかく言われたことを突き詰めていたんです。

でも、今回は自分なりのやってみたいことも取り入れていて。だから達成感も大きいんですよ。

ーーそうそう、以前佐江ちゃんが話していた、例えるなら『美女と野獣』といっていた新曲は…? (第18回)

それは「テーベの歌」です! 第2幕で、キャロルがテーベの街に出ていくシーンがあるんですが、そこでの歌が、『美女と野獣』のベルが一番最初に、外に出て色んな人と話ながら歌ってるシーンみたいだなって。

あの歌はね、楽しいからこそ泣きたくなるの。歌詞もすごくよくって。演出家の荻田さんは天才です!! あんなに楽しそうな歌なのに、歌っていて泣きそうになるんです。

キャロルがテーベの街に出て、その歌を歌うときは、もう現代には戻らずにエジプトに残るって決意しているときなんです。メンフィスにも「お前を妃にする」と言われていて。

現代で考古学を学んでいたキャロルは、ずっと見てみたかったこの街の人たちに、「どこにも行かず、あなたが住んでいく街はここ」って認められ、キャロルは「ここで生きて行く」って決意する。そういう歌詞にも感動するというか。

エジプトに残る決心をして、皆から笑顔で迎えられている。最初は、好奇の目で見られていたからこそ、「あなたの居場所はここ」って、街中の皆が言ってくれるなんて! 幸せ!! って、泣きそうになるんです。

ーーうーーん!! もう観てしまった方にとっては、もう1度観てみたくなるお話ですね。これから観に行く方は、「テーベの歌」も含め、色んなところに注目したいところですね。

ぜひ観てみてください!

ーーところで、今日の取材は公演と公演の合間のお休みの日にさせていただいていますが、お休みの日は今、どんなふうに過ごしているんですか?

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