キャラクターを作る発想の源は、バトル

―― 本作のストーリーで一番意識した部分はどんなところでしょうか?

真島:前作は「泣かしてやろう!」という気持ちで作った映画だったんですよ。でも本作は泣き要素よりも、バトルの熱いシーンであったり、アクションの派手さに特化して、何も考えずに迫力を楽しんでもらう映画にしたかったんです。ラストあたりのバトルは「ネームに描いてあるよりも派手に演出して欲しい」ということはお願いしました。

©真島ヒロ・講談社/劇場版フェアリーテイルDC製作委員会

あとは、色々小ネタを散りばめたんですけど、だいぶカットされていましたね(笑)。来場特典のネームを見ていただければ、その小ネタも分かっていただけるかなと。

それと、本編で明かされることの無い、某キャラクターの過去が明らかになります。ファンの皆さんは「おおっ!」と思ってもらえるのではないかと。エンドロールの後までしっかり楽しんでいただきたいですね。

今回の劇場版で描いたお話は、原作では登場しないキャラクターの描写も多いので、そういった部分も楽しんでいただきたいです。

―― 映画のオリジナルキャラはどの様に考えられましたか?

真島:このキャラとこのキャラが戦ったら面白いかな、という発想から先にキャラクターを作っていきます。「グレイと戦わせるならこんな能力のキャラクターかな」という感じで、それぞれのキャラクターが際立つ様に意識しています。

―― 敵役の「スリースターズ」がとても魅力的でした。

真島:そうですね、その部分は脚本やアニメのスタッフの皆さんが頑張ってくれたと思います。僕の気づかなかったところも一生懸命やってくれて、今回の劇場版はアニメスタッフによる工夫というところが本当に多いと思います。

あとは新キャラだと「スワン」というキャラクターがいますが、こちらもアニメスタッフのおかげで僕の考えたネームよりも魅力的になっていて、個人的にも好きなキャラクターです。

©真島ヒロ・講談社/劇場版フェアリーテイルDC製作委員会

漫画を描いていて、柿原さんの声が聞こえてくる時がある

―― オリジナルキャラクターの声優さんのイメージについては、先生からリクエストがあったのですか?

真島:本作のオリジナルキャラクターに関してはアニメスタッフにお任せしました。以前、TVシリーズのアニメが始まる時は、オーディションに参加させていただいて、一番雰囲気に合う方にお願いしました。

―― ナツ役の柿原徹也さんは見た目もナツにそっくりで、年々似てきている気がします!

真島:どっちがどっちに似てきたんだろう?ってくらい似てますよね。本当に、漫画を描いていて柿原さんの声が聞こえてくる時がありますよ。

―― 先生の絵は、男性キャラも女性キャラも筋肉であったり体のラインの描き方がとてもキレイだなと思うのですが。

真島:男性も女性も魅力的には描きたいと思っているのですが、なかなか正解のない世界なので、日々精進ですね。