文字の練習で消しゴムを使わせる
子どもが書いた汚い字に対して「書き直しなさい!」と消しゴムを使わせる人がいます。そして子どもはゴシゴシと消します。消した後に上から書くと、真っ白な紙の上に新しく書くのと違ってかなり汚くなります。だから、ますます嫌になります。
さらに、消しゴムを使わせる行為は「あなたの文字は間違っていますよ。だから書き直しなさい」と、書いたものを否定していることになるのです。
ベストな対処法
もし、書き直しさせたければ新しいページや枠に書かせればよいのです。
その直前に書いた文字との比較も出来て「ああ、さっきよりも上手に字が書けたな」となり少しばかりの進歩に満足し、やる気が出ます。
消しゴムを使うのは算数で回答を間違ったときや、手紙を書いたときに直す場合だけにしましょう。
文字の練習で真っ赤に添削する
ひらがなの練習ノート。子どもはマルをもらえたら喜びますが、真っ赤に添削されたら凄く嫌な気分になり「もう、二度と練習したくない」と思ってしまいます。
私は今まで多くの子ども達に指導していて、添削をして「こんなに間違えたんだ。今度は直されないように注意して書こう」と奮い立つ子に一度も出会ったことがありません。
ベストな対処法
“まぐれ”かもしれませんが、たまたま書けた正しい文字に綺麗な色で花丸をつけて、うんと褒めてやりましょう。間違っている文字は無視して、正しく書けている文字だけを取り上げるのです。
これで「もっと花丸をもらえる字を書こう」と俄然、張り切ります。(参考記事 “子どもが文字を教えるとき、絶対にやってはいけない指導法5“子どもが文字を教えるとき、絶対にやってはいけない指導法5)
日常あるある!無駄だと思ってしまうこと、でも…
無駄だと思ってしまうことはたくさんありますよね。
- 素晴らしい卒論を書いたのに、提出時刻が1秒過ぎて留年
- 必死にワードでを文章打ったのに保存できておらず、白紙になっている
- 運動会の練習を必死でしていたのに、本番で転んでビリになる
- サッカーの試合に向けて練習をしていたのに、骨折し不出場になる
- 受験勉強していたのに当日、インフルエンザになる
正確に言えば、“囚人の穴掘り”は全く無駄なことをさせるという意味です。でも、お手伝いも文字の練習も運動も本人の身になっています。
日常の中でママだって「せっかく作った食事を残される」「掃除しても誰からも感謝の言葉がない」と家事さえ“囚人の穴掘り”に感じるときがありますよね。
でも、家が綺麗になった、また料理も失敗することで「今度はもっと上手く作ろう」となり腕も上がる…と、良い経験となっています。
まとめ
子どもに対して結果を求めるあまり、努力しようとした姿勢や過程を一切認めない言葉をかけてしまうと、「もう二度とやるもんか!」と子どもは思ってしまいます。少しだけ気をつけてみませんか。