大人になり子どもを出産しても、自分自身が親の「子」であるように、親自身にとってもかわいいわが子はいつまでたっても「子ども」ですよね。

だからといって、子育てが永遠に続いたら大変です。

では、子育てが終了したと言えるのはいつなのでしょうか。

社会にでて働くこともできる義務教育が終わった段階? 高校を卒業したら? それとも成人式まで?

今回は、勉強を遊びに変えて子どもに与える教育法「親勉」の提唱者である小室尚子さんの著書『楽しく遊ぶように勉強する子の育て方』を参考に、子育てのゴールについてまとめました。

子育てのゴールとは?

 子育てのゴールについて具体的なイメージを持っているでしょうか。自分の成長過程に当てはめて、「就職したときかな」「結婚したときかな」、もしかしたら「義務教育が終わった段階!」と思う人もいるかもしれません。

小室さんによると子育てのゴールは、精神的にも経済的にも自立すること。自立とは、自分自身の行動や発言に責任が持てるようになること。そのためにも、親が先回りしてあれこれ指示するのではなく、自分で考えて行動させるように導く必要があるのです。

年齢としては、大学を卒業する22歳までに終えることが目標。

しかしある程度の年齢になっても、親があれこれ言い続けるのは難しいですよね。なにより中学生以上になると、子ども自身の世界も広がるため、親の言うことを素直に聞かなくなってきます。年齢に合わせて、親の方も子育て方法を変化させる必要があるのです。

子育て前半戦は12歳まで、後半戦は見守りの時期

小さい頃は素直にあれこれ聞いてくれたのに、中学生くらいになると、あまり言うことを聞いてくれなくなりますよね。

小室さんも、子どもが素直に言うことを聞いてくれる限界を1112歳、つまり小学校高学年までと言います。この時期までに、子どもにとって好きなことや興味のあるもの=「軸」を作れるかどうかが、後半戦をうまく乗り切れるカギに。

なぜなら後半戦に突入する中学生くらいになってくると、子ども自身の世界がぐんと広がります。人間関係だけでなく、行動できる場所もより広範囲に。同時に、親からあれこれ言われると反発しやすくなります。 

そのため、この時期からは子育て方法も「世話を焼くこと」から「見守ること」へと変化。手出しができないからこそ、子どもが様々な刺激を受ける中でぶれないようにするためにも必要なのが前半戦で育てた「軸」なのです。