子育て中のママを悩ます子どもの行動で有名なのは「イヤイヤ期」や、「魔の3歳」、そして「赤ちゃん返り」。どれも子どもが言うことを聞いてくれず、ママが困ってしまうのが共通しています。

なかでも赤ちゃん返りは、幼児期になって、それまでできていたことをやらなくなることを指すケースが多いようです。

イヤイヤ期や魔の3歳とは違い、明確に何歳で起きるとは予測できない赤ちゃん返り。具体的には、どのように対処をすればよいのでしょうか。

赤ちゃん返りってなに?

例えば、3歳くらいになるとほとんどの子どもが自分で靴を履けるようになります。しかし、ある時を境に、突然下駄箱などで「ママ、履けない」「履かせて」とぐずるようになってしまいます。これは赤ちゃん返りの一つです。

また、食事の時に急に激しい好き嫌いを言う、お出かけの直前で機嫌が悪くなって「嫌だ」「行きたくない」と駄々をこねる、下の子が生まれたのをきっかけに、上の子の方が歩くのを嫌がってベビーカーに乗りたがるというような、赤ちゃんに戻ってしまったかのような態度を言います。

忙しいママにとっては、赤ちゃん返りはやっかいな出来事かもしれません。

では赤ちゃん返りは、どうして起こるのでしょうか? 二人目の妊娠や出産後に、寂しさから上の子の赤ちゃん返りが始まるという話をよく聞きます。

また赤ちゃん返りというと、兄弟や姉妹がいる幼児が、一時的に寂しさからそのような態度を取っていると受け取られています。

でも、最近は下の子が生まれたというきっかけがなくても、一人っ子の間でも赤ちゃん返りが起きるようです。それはなぜでしょうか。赤ちゃん返りは、ママに構ってほしいことから起きる自然な行動だといいます。

1:話しかけられたら、きちんと対応する

現代は、共働き家庭も増えたにもかかわらず、育児はママがメインの家庭もまだ多く存在しています。また在宅でも仕事ができるデスクワークの場合、家に帰ってからも持ち帰りの仕事をしているママもいるかもしれません。

そんな状況だと、保育園などで日中はママと離れて過ごしていて寂しかった子どもたちは、家に帰ってからも心が休まることを知りません。

子どもが「この本を読んで」や、「一緒にこの人形で遊ぼう」と話しかけてきたのに、つい「今、忙しいから後にして」と言ってしまったこともあるのではないでしょうか。

赤ちゃん返りは、じつは構ってほしいという気持ちの裏返し。

まずは、子どもが伝えたいと思っていることを聞いてあげて。なにげない会話が、安心感へとつながります。

できれば、内容に否定しないで「どうしたの? 」と聞いてあげてください。絵本の読み聞かせなどをしても良いかもしれません。子どもの顔を見ながら、話を聞いてあげる時間を作る。意外と簡単なようで難しいことが、赤ちゃん返りを防いでくれます。