歯並びをきれいにするために必要なこと

成長期にある子どもの歯並びをきれいにするためには、どのような良い習慣を意識すればいいのでしょうか。

顎の成長を促すために硬いものも噛ませて

園延「歯並びをきれいにするためには、顎の成長を促すことが大切です。

近年の食事は、ハンバーグ、カレー、オムライスといった口当たりが良く、やわらかく、あまり噛まなくても食べられるようなものが多くなっています。そのような食事ばかりしていると、顎の成長が促されず、歯が生えるスペースが無くて、混み合ったガタガタの歯並びになりやすいです。

普通食になったら硬いものをしっかり噛むような食事を心がけてください。子どもが食べやすいようにと、ついつい小さくカットしてあげたくなりますが、大きな塊(かたまり)をかじることもさせましょう。野菜スティックは簡単で栄養も摂れるのでおすすめです」

口を閉じる習慣付けを

園延「常にお口をぽかんと開けている『口呼吸』も歯並びや骨格に影響してきますし、免疫が落ちて風邪やインフルエンザにかかりやすくなるリスクもあります。お口は閉じる習慣をつけましょう。

家庭でむずかしい場合は、MFT(口腔筋機能療法)が効果的です。MFTとは、正しい舌の動きや正しい口の周りの筋肉の動きを覚えて習慣化し、正しく機能させる訓練のことです。やり方を教えてくれる歯科医院も増えていますので、問い合わせてみると良いでしょう」

指しゃぶりのほか、さまざまな行動や癖が、歯並びや顎の形、全身の病気につながることがわかりました。気になる行動や癖があるなら、子どもの将来のために、意識して注目してみるのも一つの方法です。

【取材協力】園延 妙子(そのべ・たえこ)先生

白金こどものはいしゃさん院長、オーラルビューティークリニック白金副院長
子どもの心の成長をサポートするキッズコーチングエキスパートアドバイザーとしても活動。2人の男児の母。