最近は、自宅でごはんを食べる機会も増える中、家族の免疫力アップのための食品をしっかり取り入れたいものですよね。

そこで今回は、免疫力を維持し、高めていくために、腸内環境を整えることが期待できる食品を管理栄養士の藤橋ひとみさんに教えていただきました。

免疫力アップのために腸内環境を整える栄養素を取り入れよう

まずは藤橋さんに、腸内環境を整えるといわれる栄養素を教えていただきました。

藤橋ひとみさん(以下、藤橋)「腸は免疫と深く関わりのあることが明らかになっています。

免疫力を整えるためには、腸内環境を整える働きを持つ、プロバイオティクス(生きた善玉菌)、プレバイオティクス(善玉菌のエサ)の摂取をしましょう。

プロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせて摂ることをシンバイオティクスといい、より腸活の効率を上げてくれることが明らかになっています。

腸活においては、基本的に子どもも大人と同様です。ですから、大人と同様に考えると、次の食品が挙げられます」

1.プロバイオティクス

ヨーグルトや乳酸菌飲料、納豆、チーズ、味噌などの発酵食品。

2.プレバイオティクス

野菜、フルーツ、ナッツ類、海藻類、大豆製品(豆乳、豆腐、おからなど)、全粒の穀物など、食物繊維やオリゴ糖を含むもの。

藤橋さんによれば、こうした食品を取り入れる際に、いくつか注意点やポイント、おすすめの食品があるといいます。

はちみつは1歳未満の赤ちゃんには与えない

藤橋「よくオリゴ糖を含む食品として、はちみつがピックアップされることがありますが、乳児ボツリヌス症のリスクがありますので、1歳未満の赤ちゃんにはあげないようにしましょう。

また、はちみつの他にも、離乳食を与えている小さな子どもには、月齢に合わせた食材や調理法を選ぶようにしましょう」

アレルギーに注意しつつ、乳製品や大豆製品は特におすすめ

藤橋「食物アレルギーがある子の場合は、食品選びには気をつけてください。

その上で、免疫細胞の生成にも関わっており、なおかつ成長期に必要なタンパク質を同時に摂れるという意味で、乳製品や大豆製品は、特におすすめしたい食品と言えるかもしれません」

総合栄養食「ユーグレナ」もおすすめ

藤橋「最近では藻類の中でも『ユーグレナ』は食物繊維はもちろんのこと、肉・魚・野菜などが含む栄養素を全方位的に持つ総合栄養食であることがわかっています。

ビタミン・ミネラル・アミノ酸・DHA・食物繊維など、人間に必要な59種の豊富な栄養素を含みます。

また『パラミロン』という水溶性の食物繊維を含んでおり、水分を吸収したり腸内細菌のエサになったりすることなく、腸管粘膜に直接作用し、豊富な栄養素とともに免疫力の向上に寄与する可能性も示唆されています。

青汁やケールのような感覚で、市販のパウダーを水や豆乳、牛乳と一緒に溶いて飲むこともできるので、手軽に取り入れられますよ」