乳幼児のお肌はアレルゲンが侵入しやすい状態
赤ちゃんのお肌はきめ細かく潤っているように見えますが、実は角層のバリア機能がまだ未完成で、アレルゲンなどの外部刺激を防ぐ力が弱く、トラブルを起こしやすい状態です。
乾燥や肌荒れなどの炎症があって、角層が乱れ、バリア機能が低下した状態になると、アレルゲンが角層を通過して肌の中に侵入しやすくなります。
じゃあ保湿をすればいいのでは?とただ保湿剤をたっぷり塗ればいいというわけではありません。
肌には雑菌、汗、ダニなどのアレルゲンが付着しています。これらを落とさず保湿剤を塗ってしまうと、かえって肌への負担が大きくなり、湿疹などを悪化させる原因になってしまうのです。
保湿といっても、正しいスキンケアのもと行うことが、肌からのアレルゲン侵入に対して、正しい対策になるのです。
アレルゲン侵入に負けない!乳幼児の正しい予防スキンケア
大人と違って、乳幼児の肌は水分蒸散量が多く、乾燥しやすいです。そのため、洗浄の際から注意が必要になってきます。
顔と体は、泡状の洗浄料を使って手でやさしく洗い、洗浄料が残らないようにしっかりとぬるま湯で洗い流します。
頭は、たっぷりの泡で指の腹を使ってしっかりと洗います。乳幼児の頭は体の10倍の皮脂腺があるため、他の部位よりも皮脂汚れが溜まりやすくなりますので、顔や体よりしっかりと洗い、すすぐことが大切です。
続いて保湿について。
先程お話ししたように、乳幼児の肌は水分蒸散量が多いため、油分だけでなく水分も補う必要があります。
保湿のタイミングとしては、入浴直後、朝の着替え時の1日2回。顔は、ミルクや離乳食前も望ましいです。夏場はシャワーを浴びたりするたびに行うとよいです。
保湿剤の選びかたとしては、生後すぐ使える低刺激性がよいでしょう。保湿ケアは毎日継続して行うものであるため、伸びが良く使いやすいなど、保護者の負担を少しでも低減できるものを選ぶことも大切です。
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コロナ禍では、手洗いうがい、消毒によってさらに衛生環境がよくなることで、かえってアレルギー発症のリスクが上昇する可能性があるとされています。
正しい予防スキンケアは、これからますます重要になってきます。
【監修】池田政憲先生
岡山大学大学院・医歯薬学総合研究科・特命教授。日本小児アレルギー学会理事。