互いに魅力を引き出す“他己プロデュース”も上手い

ユーキ 撮影/岩田えり

── ユーキさんについていかがでしょうか?

ユーキ 自分はですね、ライブを楽しんでいるところですかね!

リョウガ 自分で言うんだ!? ドジっ子担当というように、普段から頼りなくて心配になる行動ばかりするので、お手上げではあるんですけど(笑)。

ライブの演出面に関してはメンバーとしてではなく裏方として動いています。配信ライブの映像編集にも参加していて。超特急の未来のことを考えながら身を削って死ぬほど疲れて……。

ユーキ やめろよ! 疲れていないから(笑)。

リョウガ あはは。ユーキが去年開設したYouTubeチャンネル「むらちゃんの秘密基地」では自分を解放してほしいですね。そこで本当に好きなことをして幸せになってほしいなと。母親目線ですね。

カイ リョウガの言うように、ありのままニコニコ笑っていてほしいですね。笑顔が素敵なんですよ。ユーキは考えて行動するより、直感の方が上手くいくので。

それに人間って直感を大事にする方がいいらしいので。どこかの大学の研究によると……。

── 専門家みたいですね(笑)。

一同 あははは。

カイ ユーキ自身も直感が優れていると自負しているところがあると思うので、感覚派のまま突き進んでほしいな。考えているユーキは見たくない。(発音良く)Don't Think Feel.

ユーキ Yeah.

タクヤ ユーキは“熱い”の一言に尽きる。熱さで全てが成り立っているような人間です。沸々と想いを秘めていて、爆発したときがすごい。

バラエティでリアルにドジをして、その場を一瞬で笑いに変えるというギャップがあるのも素敵。自分もそんなドジをしたいなと思います。それでカワイイ・面白いと思ってもらえるのはいいなって。

リョウガ 天性のものだからね、ズルいよね。ユーキ自身はドジであることを悩んでいた時期もあったよね。

タクヤ 年に数回考えて行動することがあって、そういうときに滑るとすんごい寒い。スケートリンク上くらい(笑)。

カイ 記憶から消し去るくらいの寒さだからね。考えず自然にいてほしい!

タカシ ユーキはバラエティで活躍する一方、パフォーマンスも素晴らしくて。メンバーの中で一番ギャップがあると思っています。“超特急というドラマをつくり上げてくれているのはユーキ”と言っても過言ではないと思います。いてくれて良かった。

リョウガ 超特急というドラマをつくり上げているのはユーキ……。プレゼンのレベルが違うよね、超特急のプロデューサーじゃん。

タカシ 撮影/岩田えり

── ではラスト、タカシさんについていかがでしょうか?

一同 いやぁ……特にないかな。

タカシ ないんかい!(笑)

タクヤ あんなに褒めてくれていたのにね(笑)。

── では、私が思うタカシさんの魅力は……

リョウガ 代わりに言ってくれようとしている!(笑)ちゃんとありますから! 安心してください!

ユーキ タカシは本当に“努力の天才”です。歌もゼロからスタートしたのに、月日が経つにつれてしっかり成長して、どんどん結果を残している。

貪欲にチャレンジして、しかもそれが意外とできてしまうタイプだと思います。すごい才能だと思うので、とにかくいろんなことにチャレンジしてほしいです。

タクヤ ユーキが言っていたことにも被るんですけど、貪欲さ、真面目さ、謙虚さ、素直さを持っていると思います。

僕とは正反対で、タカシは全部受け止めて自分を追い込んでいい方向に持っていく。そういう根っこに持っている強さは誰にも負けないだろうし、羨ましいなとずっと思っています。

── タカシさんは全部受け止めることでストレスを感じることはないんですか?

タカシ ストレスは感じませんね。以前僕たちの番組『トレタリ(超特急の撮れ高足りてますか?)』の占いで、僕は「鳥頭」だって判明したんですよ。たしかに言われてすぐは重く受け止めるけど、次の日になったら忘れているんですよね(笑)。

タクヤ え、僕が尊敬しているタカシは虚構だったってこと……?(笑)

タカシ いや、重く受け止め過ぎないというか。受け止めてもストレスになりそうな部分だけ削って、改善しないといけない部分だけは持っておくようにしているんだと思います。全く意識したことがないので分からないですけど。だから、ストレスになることはあまりないですね。

リョウガ 今のタカシの話の中に、タカシのピュアさが溢れているんですけど……占いで「鳥頭」だと判明したと。性格診断ではなく占いじゃないですか。それで「鳥頭」って言われたら、普通はムカつきません? いやいや、僕ちゃんと覚えていますけど?って反発が生まれてもいいのに、「たしかに鳥頭かも」ってならないでしょ!

その素直さ、真面目さはすごいと思いますね。タカシのピュアさに浄化されそうでした……。

一同 たしかに(笑)。

(左から)ユーキ、タクヤ、タカシ 撮影/岩田えり

リョウガ あと一つこれだけは言いたいのが、動物が大好きなところ。本当に優しい心を持っているからこそだと思うので、変わらずに動物愛を持ち続けてほしいです。

カイ タカシはストイックなのか、自分を追い込む状況を自分でつくれるのが本当にすごい。たくさんの楽曲数を歌うから、練習中に歌詞を忘れることもあるんですよ。そうすると次の練習には完璧に覚えてくるとか。

ほかにも、タカシはダンスを習ったことがなかったので『Kiss Me Baby』の振り付けが上手くできなくて。ダンスの先生から「100回練習してきて」と言われたんですよね。「それくらいたくさん練習してきて」という意味だと思うんですけど、タカシは本当に100回練習してきた。すごく尊敬しています。

── 2020年の12月で9周年を迎えた超特急ですが、これまでずっと一緒に過ごしてきてお互いのカッコいいところやいいところを理解し合っているんだなと思いました。

一同 (頷く)

タクヤ たぶんみんなそれぞれ分かっていると思います。自己プロデュースはもちろんですけど、メンバーの魅力を引き出す他己プロデュースも上手いですよ。

8号車(ファン)への思いがより深まった2020年

超特急 撮影/岩田えり

── 2020年はコロナ禍の影響で制限される中、配信ライブや配信限定5週連続リリースを含めた9曲の新曲をリリースするなど、超特急としてできる活動を全力でされてきたかと思います。改めて2020年を振り返り、どのような年だったと感じますか?

カイ 8号車(超特急ファン)に会えない寂しさを感じた年ではあったのですが、その分僕たちに対する8号車の思いの強さを感じたり、僕たち自身も改めて8号車をすごく必要としているという気持ちに気づけたりする年でした。

これまで以上に8号車を大切にできた年だったと思うので、思い返してみると良い年でしたね。

リョウガ 固定観念がガラリと変わってしまうような年でしたね。これまで当たり前にライブや8号車と会えるイベントをできていたことが、とても幸せなことだったと思い知らされました。

だからこそ、また8号車と会える日がとても楽しみだと思っています。

タクヤ 会えない中で応援してくれている人たちを満たしてあげるにはどうしたらいいのか、配信ライブやSNSの発信をすごく考えましたね。自分たちには何ができるかを試行錯誤する年だったと感じています。

ユーキ みんなにまた会えるようになった明るい未来を考えながら、8号車をしっかり守ることを意識したのが2020年だったと思います。攻められないからこそ、守るぞっていう意識をとても持っていました。

タカシ 自分たちがやらせてもらっているエンターテインメントの大切さ、お客さんの前でステージに立ってパフォーマンスすることの大切さなど、当たり前だったものの大切さに気づけた年でした。

だからこそ、この状況の中でどうにか楽しめるような企画や配信ライブを自分たちなりに考えて届けることができたなとも思っています。

超特急 撮影/岩田えり

── 会えない期間の中で、8号車の方たちから思いやパワーを感じることもあったのでしょうか。

カイ 自粛期間中にインスタライブで8号車の方からコメントをいただいたときはすごく力をもらいました。また、1月にシングル「Asayake」のオンライントーク会を実施したのですが、そこで「自粛期間中に好きになりました」と言ってくださる方が結構いて。

すごく嬉しかったのと同時に励みになりました。届けられる人にはしっかり届けられることができたんだなと改めて実感しています。

タクヤ 『Hero』という曲に8号車のことを「あなたは私のヒーロー」と例えた「You are my hero」という歌詞があるのですが、そのオンライントーク会のときに8号車から「超特急が私にとってのヒーローだよ」と言ってもらえて。それがすごく印象的だったし、お互いがヒーローだと思い合える関係性って純粋にすごいなと思いましたね。

あと、ドラマ(『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』)の出演がキッカケで海外の方やこれまで超特急を知らなかった方に超特急を知ってもらえたり、8号車が喜んでくれたりしたのは嬉しかったです。

タカシ 8号車の中に医療従事者の方がいたんですよ。国民を支えてくれている存在の人が僕らのライブやオンライントーク会を見て頑張ってくれているのかなと思ったら、とても有難い気持ちになったというか。そういう声に自分自身も救われていたなと感じます。

リョウガ 昨年末に3日間開催した生配信ライブ『Superstar』で、ありがたいことに3日間ともTwitterでトレンド入りを果たしたんですよ。

直接会うことができなくても、全力を注いで盛り上げようとしてくれている気持ちが形として残ったのはすごく誇らしいですね。

カイ 撮影/岩田えり

── 離れていても繋がっていると感じられたんですね。

リョウガ はい。今まで「8号車も含めて超特急だ」と言い続けてきて、それが物理的に遠い距離でもその関係性は変わらないんだって思いました。

ユーキ 画面越しでもちゃんと伝わっているんだって実感が湧いたよね。8号車から本当にたくさんの感想をリアルタイムにもらいました。

僕が描いていたライブ演出が伝わっていたり、こんなときだけどポジティブになってもらえたり。そういうコメントをいただけて嬉しかったですね。