生まれ変わっても、あなたに逢いたい――そんな想いを2組の男女の物語を中心にして描く映画『月の満ち欠け』が、12月2日より公開となる。
本作が初の単独での映画出演となるSnow Manの目黒蓮は、1980年代に大学生だった三角哲彦という青年を演じ、有村架純が演じる正木瑠璃と恋に落ちる。その後、長い月日を経てある想いを抱いた三角は、大泉洋が扮する小山内堅に会いに行く。
二十歳頃の自分を重ねたという三角の役作りや、現場に入る前に泣いてしまったこともあったという切ないシーンの裏話の他、Snow Manのメンバーとのエピソードや、俳優業への想いなどたっぷりと語ってくれた。
もしかしたらこの「じゃあね」が最後になるかもしれない
――出演が決まった時はどんな気持ちでしたか。
すごく嬉しかったです。まず台本を読ませていただいて、その後に小説を読んだのですが、泣いてしまって。こういう作品に関われるのが嬉しいなって、率直に思いました。
自分の考え方とリンクする部分がたくさんあって、僕が普段、気を付けていることに重なるというか。
毎日生きていく上で、「じゃあね」って言って、みんな普通に別れるけど、もしかしたらこの「じゃあね」が最後になるかもしれないなって。そういうことを僕はよく考えるんです。この作品はまさにそんなことが物語になっていたので、共感できるところが多かったです。
――演じた三角哲彦のことはどのように捉えましたか。
最初にさらっと台本を読んだ時、たぶん、二十歳頃の自分を思い出せばできるんじゃないかって思ったんです。三角はイケてる感じの人ではないんですよね。そういうところがその頃の自分と重なるなと。
あとは(有村架純が演じる)瑠璃さんと出会った時、運命の出会いだと思って真っすぐに突き進む感じとか。なので過去の自分を思い出しながら、役作りをしていきました。
三角はまだ知らないことも多くて、瑠璃さんという大人の女性からいろんな感情を教えてもらっている最中だったと思うんです。だから常に「今、いろんなことを教えてもらっているんだ」という気持ちは意識していました。
あとは、そこで何かがわかった時の心の揺れ動きにも意識を向けていました。
――そのような感情はどのようにして演じていったのでしょうか。
自分の中でたくさん想像をしました。さっき、二十歳ぐらいの自分を思い出すという話をしましたけど、その頃の自分にいい具合に想像したものを融合させて、そのバランスでやっていました。
――大泉洋さんが演じる小山内堅に会いに行くシーンでは、年齢を重ねた三角も演じましたよね。
三角は学生の頃に、瑠璃との間でのいろんな経験があって。それってあの若さでなかなかすることではないと思うんです。
そんな経験があって、そこから年を重ねてきたわけですから、もちろん落ち着きもあるんだけど、それがずっと心に引っ掛かったままだったんじゃないかと。
だから、小山内さんの娘が瑠璃さんの生まれ変わりなんじゃないかと思ったのだろうし、それを紐解きたいという想いから、小山内さんに会いに行ったのではないかと思いました。