素の自分を出してもいいんだ
――メイは、様々な仕事上のピンチを、いつも凛として切り抜けていきますが、大政さんは自分自身が壁にぶつかった時はどうされますか?
私もメイと同じく、人に相談するのが苦手なタイプなので、1人で答えを出すことが多かったです。でもここ1~2年くらいで少し柔軟になってきて、人に相談できるようになってきましたが、20代の頃は1人で悩んでいました。
――それは何かきっかけがあって変わったのですか?
素の自分を出してもいいんだと思える瞬間があったのかもしれないです。特にこれという大きな出来事があったわけじゃないんですけど、もっとナチュラルでいていいのかなと感じたことがあって。
友達に思い切って悩みを相談してみたら「え?そんなことで悩んでたの?」と言われたことがあって、その時に、ああ、人に聞いてもらうと、楽になれるんだなと気づきました。
――コロナ禍での撮影で大変だったこととは?
みなさんがマスクをしているので、なかなか名前と顔が覚えられないことです。
ごはんも各自バラバラで違う場所で食べるから、マスクを外した顔を見ることがないスタッフさんもいますが、今はこの状態が普通になっているな、と思いました。
また、本番ギリギリの状態まで、マスクやフェイスガードをしているので、照明さんの調整が大変だったり、声が通らなかったりと、大変なことはたくさんありました。
――では、コロナ禍での気づきはありましたか?
昨年、緊急事態宣言が出たあと、一斉にお休みになり、こんなにゆっくりすることは人生で初めてだなと思いました。仕事が奪われ、悲しくて寂しかったのですが、逆にそんななかでドラマや映画の存在に助けられました。
そういう意味では、自分を違う世界へ連れていってくれるエンターテインメントは、大事なんじゃないかなとも感じました。
だからこそ、自分が女優として出させていただけるのなら、素敵な作品にできるように心がけたいとも思ったし、作品に対する想いはより一層強くなりました。