子育てになくてはならないアイテムといえばいろいろありますが、「抱っこ紐」もそのひとつ。
子どもが小さくて歩けないうちは、ベビーカーもいいですが、抱っこ紐で抱っこをして移動するのが一番機動性が高く、さまざまな場面で重宝しますよね。
最近では、抱っこ紐で赤ちゃんを抱っこする男性の姿もよく見かけるようになりました。
とはいえ、現状ほとんどの家庭で育児の主体は女性。育児にまつわるアイテムは、主にママが選んでいるという家庭が多いのではないでしょうか。
そういった場合、パパが色や柄などに「ちょっと男が持つのは恥ずかしい」と文句を言う場合もありがち。
抱っこ紐やベビーカー、マザーズバッグなど、パパが持つのに抵抗があるデザインだと、夫婦喧嘩の元になるなんてことも…!?
そこで今回は、パパも積極的に使いたくなると評判の抱っこ紐「ベビーキャリア」をご紹介。
シンプルで恰好よく、確かな品質の抱っこ紐は「パパママ兼用」をうたっており、どちらが持っても違和感のないデザインです。
商品設計を担当した「アンドロソフィー」の代表取締役・山田麻木さんは、もともとランドセルで有名な「土屋鞄製造所」の出身。自身の子育てでの体験をもとに、「パパの育児を当たり前にする」という理念のもと「ベビーキャリア」を作ったそう。
そんな山田さんに、「ベビーキャリア」のこだわりや開発への想いををうかがいました。
土屋鞄の職人が作ったパパママ兼用抱っこ紐「ベビーキャリア」とは?
「パパも当たり前に育児する世界に」開発者の想い
ーー「ベビーキャリア」はとてもシンプルでスタイリッシュなデザインですね。
山田麻木さん(以下敬称略):まず、抱っこ紐って男性がデザイン的に使いにくいものが多いよね、というのがありました。うちも抱っこ紐は妻が買ったので水玉模様でした(笑)。
赤ちゃんの荷物を入れるバッグも花柄で……もちろん持たなきゃいけないんですが、感情的に「ちょっと持ちにくいよね」ということがありまして。
いろいろなママの意見を聞いた中で「パパにも育児してほしいので、パパが持てるものを」というものがありました。そのためには、パパが持ちたくなるデザイン性なども重要かなと。
ーー商品開発にあたって、働くパパたちにインタビューをしたと伺いました。
山田:どちらかというと、商品開発の参考にしたというより、「パパの育児を当たり前にする」という理念を掲げるきっかけになりましたね。
そこまで意識して相談する相手を探したわけではなかったんですけど、たまたま4組中2組が日本人と外国人の国際結婚の夫婦で。育児に関する考え方がまっぷたつでした。
ーーまっぷたつとは?
山田:特にスウェーデンの奥さんがいらっしゃる建築士の旦那さんは、お子さんが3人いて、3人とも自分でしっかり子育てしていました。写真を見せてもらったら、3人抱っこしてるんですよ(笑)。
奥さんもお仕事をされているんですけど、「育児は体力があるほうがやればいい」とおっしゃっていて。
ーー確かに……!(笑)
山田:奥さんもそういう意識ですし、旦那さんも喜んで育児をやる。それが当たり前という感じなんです。もうひと組の(国際結婚の)方も同じようなことを言っていて。
日本人同士の夫婦のほうが、どちらかというと旦那さん側が「僕は働いてくるから育児はよろしくね」というスタンスが強い。
みなさんのお話を聞いたときに、旦那さんが育児を当たり前にしている家庭のほうが自由だなと思いました。日本の男性も、パートナーと共に育児をやるようになったほうがいいなと感じまして、今のコンセプトになりました。
自分自身、長女が産まれたとき、仕事で香港に単身赴任していたので、大切な娘の子育てが妻任せになってしまったことに、後悔があるんです。
幼少期という限られた時間を子どもと共に過ごし、体格や体力に違いのある両親が子育てを分担することが幸せにつながるのでは、と思っています。