抱っこして3分で赤ちゃんが寝る!? 赤ちゃんにも心地いい素材のよさが魅力

【ベビーキャリア】ブラック、ネイビー、オリーブ(全3色)各32,000円(税込)

ーーパパ・ママ兼用として作られた「ベビーキャリア」ですが、商品のポイントを教えてください。

山田:まず一番は生地感です。触っていただくとわかると思いますが、手触りがとてもいいんです。

素材としては相当高品質なものをほぼ全面に使っていて、見た目としてもツヤがあって高級感が出ていると思います。

ーー確かに、ずっと触っていたくなる触り心地です! 色もいいですね。

山田:黒ひとつとっても、13色くらい出してもらったんですが、シルバーがかっていたり黒々としていたり、同じ黒でも全然違うんですよ。あまり真っ黒だと冠婚葬祭っぽくなるし、重たく見えます。

夏に使うことも多いと思いますので、あまり黒々した黒は違うなと。

それから、3Dメッシュを初めて採用しています。赤ちゃんも抱っこ紐の中で動くと思いますが、3Dメッシュはその動きに伴って一緒に動くんですが、ちゃんと戻るんです。

再現性がすごく高いので、戻ることによってスキマができて通気性があがるというわけです。 ふつうのメッシュよりも立体的で復元性があり、通気性が4、5倍くらい変わります。

陸上選手など、アスリートのシューズに使われている素材です。

【ベビーキャリア】低反発素材のスポンジや3Dメッシュ生地などのこだわりが

ーー通気性は大事ですね。それからとっても軽いです。 

山田:実は、そのことにお客様のレビューを見るまでは気づいていなかったんです(笑)。レビューで「軽い」というご意見が多かったので、それから商品のポイントとして説明に入れるようにしました。

軽さの要因としてはスポンジの使い方だと思っています。他のブランドはスポンジがけっこう分厚いんですよ。分厚さによって体への負担が制御されているんですけど、いろいろ検討した結果「そこまで分厚くなくてもいいんじゃないか」と2社のスポンジ屋さんと話をしました。

スポンジは3枚構造になっていて、一番下、体に当たる部分は一般的なスポンジを使っているんですが、その上に低反発のスポンジを入れています。できる限り人の体に荷重をかけないで、低反発でがんばってくれる。

ただ、がんばるんですけどやっぱり荷重はかかるんです。ですので、3枚目に不織布を入れました。

これを入れることによって、下にかかる反発を上に持って行ってくれるようにしたんです。これは土屋鞄のランドセルにヒントを得ています。

この3枚構造によって、下にかかる重圧を制限し、軽くて長時間つけていても疲れない構造になっています。

ーーすごい仕組みです。他にもポイントはありますか?

山田:まだ少し改良を進めているところなんですけど、腰のところも同じような構造で作っています。

ただ、腰部分のスポンジも低反発を使っていますが、こちらは肩と反対で、腰のほうに力を入れるのがポイントです。固定したほうが重さを感じなくなるんですよね。

これは登山用のリュックを作ってらっしゃる方から「腰のほうには不織布を入れちゃいけないよ」とアドバイスをいただきました。要は不織布を入れると反発を上に持って行くので、密着していてくれないんです。

ランドセルもそうなんですが、密着することによって軽さ、フィット感を感じるので。背中にフィットすることで重さを感じなくなるという原理ですね。

ーービジュアルのスタイリッシュさだけでなく、機能性も抜群なんですね。

山田:発売前に15人くらい、赤ちゃんがいる方に「ベビーキャリア」で抱っこしてもらったんですが、15人中10人の赤ちゃんが3分で寝たんですよ(笑)。時間帯もあったかもしれないんですけど、そのくらい快適に仕上がっているんだなと思いました。

お客様からも、「抱っこ紐を嫌がっていた子どもが、この抱っこ紐なら素直に入ってくれる」というレビューをいただいています。

抱っこ紐と合わせて使いたい!シンプルでおしゃれな「ペアレンツバッグ」と「ポーチセット

【ベビーキャリア】パパも使いやすいシンプルなデザインの「ペアレンツバッグ」アイボリー/ネイビー/ブラック 各18,000円(税込)

ーー抱っこ紐のほかに、バッグとポーチも販売されているんですよね。

山田:はい。よく「マザーズバッグ」として売られているトートバッグって、2歳くらいまでしか使わないですよね。歩き出したら使わなくなったり。そのあとでも使えるようなデザイン性、サイズ感で作りたいということになり、「ペアレンツバッグ」を作りました。

作るのが土屋鞄の職人さんたちなので、かばんは当然作れるでしょ、ということで(笑)、企画コンセプトはかなり無茶ぶりをしました。

見た目は小ぶりなんですけど、12L入るんです。

ーーそんなに!

山田:見た目以上に入るんですよ。いろいろ必要なものを入れたあとに、子ども用のダウンとか靴とかまで入れられます(笑)。

デザイナーと構造を考える上で出したお題として、「目の錯覚をデザインに入れてほしい」というのがありました。たくさん入るんだけどそうは見えない、という錯覚的な部分をかなり意識してデザインしてもらったんです。

育児用の目的ではなく購入してくださるお客様もいるのですが、フットサルのバッグとして使っていて「(スポーツドリンクの)2Lペットボトルを3本入れた上に、スパイクも余裕で入る」とおっしゃっていました(笑)。