今回の公演は青学6代目が卒業し、新生青学の初公演になる。物語の主人公であり座長でもある越前リョーマ役の小越勇輝くんだけが残留で、後の青学メンバーが総入れ替え。越前リョーマは主人公とはいえ中学1年生、物語上チームをまとめるのは部長の手塚。その手塚が卒業し、小越くんにとっては新しい後輩が先輩の部長役としてやってきたことになる。
優勝を目指して団結しているのに、物語上では絶対に優勝できないことがわかっているライバル校の苦悩も魅力のひとつである。終わりがあるから輝くのだ。

 

  

 テニミュは他の舞台と違い、100からはじまって120を目指す舞台ではない。エンターテインメントとしてのびしろを感じさせる状態で初日があき、スタートになる。しかし全公演をかけて100を目指していると、ときにそれは100を超えて200にも300にもなるときがある。

その進化の様子の目撃者になりたい一心でファンは皆同じ公演を複数回通うのだ。そしてわたしたちは観に行くことでこの青春の中に入ることができる。試合の応援を、公演の応援を、客席ですることができる。この青春体感がくせになる。
 

2ndシーズンはじまってから初めての代替わりがあったこの比嘉公演、座長の勢いと、それについていこうと必死な青学メンバー、そんな主人校を支える他校が切磋琢磨していて、ひたすら観ていて気持ちのいい、楽しい舞台になっていたと思う。

今回は全51公演、これから何が起きるのか、その瞬間にできるだけ居合わせたい。

 

  

ミュージカル『テニスの王子様』青学vs比嘉

【名古屋】    
2013年1月9日(水)~1月13日(日) 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
【仙台】   
2013年1月19日(土)~1月20日(日) 東京エレクトロンホール宮城
【福岡】     
2013年1月25日(金)~1月27日(日) キャナルシティ劇場
【東京凱旋】 
2013年2月8日(金)~2月17日(日) TOKYO DOME CITY HALL

(C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト 
(C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会