2.「彼の子供を産みたい」と思える人
メーカー企業の広報部で忙しく働いていたリラさん(仮名・28歳)は、アバンチュールな恋愛を楽しんでいました。だめんずとの恋愛もネガティブにとらえずにはらはらドキドキで面白かったそうです。
「結婚願望はあまりなかったです。いつかは結婚するかもしれないと漠然と思っていましたが、現実味がなかったですね。
人生は一度しかないので、いろんな男性と付き合ってみたかった。友達から肉食系とか、男みたいと言われていますが、まあ、いいかなと」
結婚よりも恋を楽しみたいリラさんでしたが、昨年のコロナ禍で出会いが少なくなると「本命の彼氏がいたほうが良かった」と少し後悔をしたそうです。
でも元彼から復縁を匂わせるような連絡があっても「終わったことだから」と過去の男性には全く未練がなかったリラさん。はっきりしていますね。
「出会いの機会が少なくなったので、アプリを始めてみました。コロナの前は全く興味がなかったんですが、暇つぶしにバーチャル恋愛で遊んでみようと思ったんです」
複数の男性とやりとりをしていたが、ほとんどがその場限りの遊び目的でリラさんは飽きてしまいました。
「恋愛を楽しみたいタイプの私と違って、アプリの遊び目的の男性はセックスのことしか頭にないから、とっても退屈。でもわずかだけど、本気で出会いを求めている男性もいることがわかってきました」
リラさんは30代の日本人起業家男性と、海外にいる2歳年上の日本人とドイツ人のハーフ男性とやりとりをして、去年の非常宣言明けの6月に日本人男性とデートしたそうです。
「ピンとこなかった。アプリのやり取りでは余裕があるように感じたけど、会ってみると相手のガツガツしたところが気になって」
男女は五感で感じ合ってこそ、相性がわかるというもの。
リラさんがバーチャル恋愛を心から楽しめなくなったので、去年の7月の終わりにはやめてしまったそうです。
「ところが去年の8月に、ハーフ男性がビジネスのために来日するから会いたいというメールがあったんです。会うだけならと、承諾して待ち合わせのカフェへ行きました」
ハーフ男性は実年齢よりも落ち着いた雰囲気で、始終笑顔を浮かべていました。自分から語らず、まずリラさんの話を聞いてから、一言二言コメントをするというような話し方で、一緒にいると心が静かになっていったと言います。
「別れるときに、ふと、私はこの人の子供を産むかもしれないと思ったんです。初めての経験でした」
帰国したハーフ男性とオンラインデートをしているうちに、彼からプロポーズされたリラさん。
「この人の子供を産みたい」という女の本能がリラさんに結婚を促したといえるでしょう。本能に耳を傾けることも大事ですね。